ゴゴジャンTakizawa レター

ゴゴジャンTakizawa レター
ビックピクチャーとマーケットのメカニズムは車の両輪

2016年7月28日木曜日

行動しない勇気


行動する勇気と行動しない勇気

http://toyokeizai.net/articles/-/129425?page=4

アメリカ80年代は「ハイパー」までは行かなかったけど、
かなりのインフレだった・・

2016年7月27日水曜日

テロがない国

 

少し前のNHK9時のニュース。
五輪情報の際、NHKのブラジル駐在のスタッフが
ブラジルでは、「過去テロはほとんど起きていない」といっていた。

確かにブラジルでテロの印象はない。
でもその理由は、個人的にははっきりしている。
今のブラジルでは凶悪な殺人が日常になりすぎている。
そこでは最早「テロの効果」などないからだ。
テロは、殺人が日常ではない平和な国で行うのが、
残念ながら、一番効果がある。

NHKも五輪を盛り上げたいのはわかる。
だがあまりにも無責任なコメントはしないほうがいい。
そういうことをしていると、日本国内でショッキングな事件は
これからも増えるだろう。

ショッキングな悲劇を減らすには、自分達が生きた戦後が、
戦争という下髭の反動の上髭だったことを認めることから始まる。

日本が認めなくとも、
世界は戦後の80年が終わろうとしている。

残念ながら、その最後の20年、冷戦終了後のユーフォリアを
日本だけが、いわゆる「失われた次代」のせいで、実感できなかった。
だから、その時代が終わろうとしていることも気づかない人が多い。
(ここが日本の特徴 )

一方で直ぐにあの下髭時代が再来することはないと思う。
だが上髭時代の平和ボケも終わらざるを得ない。
準備することと、終戦記念日に向けて、
反戦ドラマを流すことは違う。

今世界では、ミレニアルがリベラル化の先頭を走る。
だが、ISなど、世界中でテロ起こすのもミレニアル世代だ。
一部は先に凶暴化・過激化している。
この二面性を一人で背負うと、
今回日本で起きた悲劇になる。

4THターニングの著者の一人、ニール・ハウ氏は
グレートジェネレーションとミレニアルの共通点を主張する。
グレートジェネレーションは、最初から勇ましい印象だった事実はないという。

彼らが10代から20代前半だった1930年代は
デフレとともにアメリカの犯罪率は低下した
今のミレニアル同様に、グレートジェネレーションは若いとき、
ほとんどがリベラルだった。ところが、この世代は
その前の世代の決断で、過酷な運命に叩き込まれた。

日本では偶然?その時代の朝ドラが続いている。、
直前の(大正)デモクラシー謳歌から太平洋戦争。
主人公のおかれた環境の、突然の変化がよく出ている。

幸運にも、上髭時代を生きたブーマーや
我々ジェネレーションX。
親として当然だが、子供のミレニアル世代には
自分と同じ環境を残したい。

しかし、複雑なめぐり合わせの日本のミレニアルに
中途半端な甘い時代感覚を残してはいけないと思う。

2016年7月25日月曜日

酷い比喩・カッコいい比喩



トランプかヒラリーの選択は、
心臓発作か、癌か、
の選択と同じ、、            

                            チャールズ・コック


どっちもいや
なら




                    保守


                    


                   リベラル

          
                                (FT参照)

  

  

2016年7月21日木曜日

最後のバブルの先


      
https://youtu.be/bPZILc9aCcY

47年前の今日、アポロ11号は月面着陸に成功した。
今宇宙ステーションに滞在する大西さんには、
これまでの日本人宇宙飛行士とは、
ちょっと違う雰囲気を感じる。

日本人の大きな期待を背負っているのは同じ。
だが、彼の目標はまだまだもっと先にあるようだ。

http://otakizawa.blogspot.com/2016/02/blog-post_3.html

ここで大西さんが言った”知的好奇心”。
それで思い出したのは、
「アポロ11号を最後に、アメリカではサイエンスとテクノロジーは分かれた」
といったピーター・ティール。

彼は共和党党大会の最終日、トランプの応援演説をする。
ほとんどのシリコンバレー関係者が反トランプなのに、
なぜ彼はトランプを支持するのか。

テイール氏は、テクノロジーはサイエンスと分かれた後、
主に消費文化のサポートにむかったというコメントをした。

90年代のPC 2000年代の携帯の基本機能、
そしてソーシャルネットワーク。
確かに、今はみんながポケモンを探すグローバルゲーミングの真っ只中だ。

一方で彼が定義するサイエンスとは、
その時点での利益を超え、命を賭けて未来へ挑戦すること。
ここが、大西さんの夢と重なる。

過去、このような挑戦は、戦争で勝つことを目標に、
国家が行うしかなかった。
しかしレーガン政権が冷戦に勝ってしまうと、
アメリカにその予算はなくなった。

結果、優秀なNASAの頭脳が金融へ行った。
彼らは、様々な証券化商品を開発した、
アメリカンドリームの達成。
個人的にもその恩恵を受けたが
テクノロジーは米国の消費文化に貢献した。

この頃から、アメリカで、
いわゆるプロの大手投資家と言われる人をずっと観測してきた。

同世代でありながら、生まれた場所によって、
太陽と月のような違いのまま、ともに巨万の富を築いたバフェットとソロス。

ブルーンバーグの時代になり、画面を見ながら
ロング・ショートを張るヘッジファンドたち。

自分のレベルでは、最早アルゴのAIの中味まで語れないが、
投資家してのピーター・ティールは、
テクノロジー先が消費文化構築だと見極めるやPAYPALを起こし、
その先にソーシャルネットワークでは、最初にフェィスブックに投資。
(5000万円の投資は2千億円へ)
今はイーロンマスクのサイエンスへの挑戦をサポートしている。(スペースX)

彼は世の中を見極める能力において、
前述のどのタイプにも属さない。
しかしその慧眼は、
次の時代を担う本物だと確信している。

そして数週間前、FTとのインタビューで彼が言ったのが、
今は1720年頃の英国、1920年ごろアメリカで起こったバブルと同じ境遇。
いつ終わるかはわからないが、”最後のバブル”になるだろうと明言した。

1720年頃の英国と、1920年代の米国では
出来たばかりの中央銀行が信用を拡大した。(南海泡沫と1929年の暴落の始まり)
ただし当事はまだ今のように流動性を好きなだけ拡大した時代ではない。
だったたらヘリコプターの時代のあとはどうなるのか。

最後の意味は何か。
前例の二つの事例のように
有価証券のハードランデイングなのか
それともフリーマーケットが終わるのか・・。
最後の意味について、彼はFTとのインタビューでは語っていない。

その時代に向けて、テクノロジーの先がこれまでと同じ拡大しかない
と確信しているのが、日本の英雄の孫さんだろう。
孫さんの慧眼、実績はピーターティールに劣らない。

ただ個人的には「英雄の伝説」の終わりが始まったと静かに確信している。
何があっても、自分の中では孫さんは英雄。ソレは変わらない
ただどんな英雄伝説にも終わりはくる。その理由はTakizawaレターで紹介する。


2016年7月14日木曜日

勇気の代償はヘリコプター?


http://toyokeizai.net/articles/-/127286


ゲームオブスローンズが終わってしまい、日曜日がつまらない。
大河ドラマの真田は地元。
知り尽くしているので、あまり観る気がしない。
ただ昌幸のような善悪の二面性を持つ人間だけが、
ゲームオブスローンズでは生き残っている。
真面目で正義感ある人間と、
愚か過ぎる人間は、みんな死んだ。
日本以外、大半の世界がそういうところだということを、
日本はいつ知ることができるのだろう・・、

2016年7月4日月曜日

悲劇の地図

(イアンブレマー氏のツイッターから)

バングラディシュの悲劇はこれまでにない次元に達した。こちらの一部のニュースでは、人質は全員喉を裂かれるという、日本人が犠牲になった事件としては、近年例のない悲惨な状況だったことを伝えている。ボカシのない写真もあり、その状況はとても日本では報道できないものだ。

しかしここでは敢えてこの悲惨な事実を強調する。理由はいくら犠牲者の善意と悲惨な結果のギャップに焦点をあてても、このような事件が起きるテロの背景や、アメリカとの関係を真剣に考えなければ、犠牲者の命は報われないからだ。

アメリカでは、約90%の国民が、2003年のイラク戦争が現在の中東の難民問題、しいてはISのテロになんらかの影響を与えていると感じている。その感じ方によって難民受け入れに対する感覚が決っているというリポートが以下。(ブルッキングス)

http://www.brookings.edu/blogs/markaz/posts/2016/06/28-american-attitudes-middle-east-refugees-telhami?cid=00900015020089101US0001-070201


日本では自民党の小泉政権がブッシュ政権との関係のなかでイラク戦争を承認した。小泉政権では一時的に景気も回復。日本国内ではいまだにその評価は高い。ただし世界はそういう日米関係を知っている。安倍政権にも小泉政権と同じ方向性を感じているはずだ。

だったら覚悟して日本は世界に出て行くべき。共和党の米国と自民党政権に生まれる周期的な好景気循環。ソレだけを堪能し、結果起こったテロ、これから起こる可能性への覚悟を促さず、テロの現実をたまたま巻き込まれた不幸のような感覚で報道するだけでは、平和ボケといわれても仕方がない。覚悟のためには、悲惨な事実を隠してはいけない。

個人的には、これで日本の若い人が世界を目指さないなら、ソレはそれで日本の宿命だと思う。イアンブレマーが示唆した悲劇の地図で、自分の国が赤く染まっている意識がないのは日本だけだろう(今後は狙われるということ)。このギャップがどういうことになるか。根本的に意識を変える時が来ていると思う・・