ちょうど45年前の3月14日、5年間の捕虜からマケインは解放された
ペンシルバニアの選挙は民主党候補が勝利。たが僅差だった。
この結果から、中間選挙は下院は民主党が勝つイメージ。
ただ景気がこのままなら、上院は、共和党が増やす可能性が出ている。
よってこの結果はトランプはそれほど悲観する内容ではない。
一方で辞めていくテイラソンに対するトランプの悪態。
これは、その民主党優位の下院で弾劾が起こった後(必ず起こる)、
頼りの共和党上院がトランプを裏切る遠因になる可能性を秘める。
なぜなら、上院は下院よりも大統領に品格を要求するからだ。
過去トランプは共和党上院の大物のマケインを侮辱している。
予備選で反トランプ側を応援したマケイン。トランプは
"捕虜になった男は褒め称えるようなヒーローではない"と罵倒した。
その時マケインは、"確かに私はヒーローではないと”大人の対応を見せた。
マケインは捕虜開放が始まった時期、開放される順番にありながら、
仲間を見捨てることはできないと志願して残った。(拷問)
恐らくトランプはマケインの過去を十分には知らなかったと思う。
一方テイラソンは、ブルッキングス系のリベラルエリートが残り、
クリントン・オバマ影響が一番強力に残る国務省に放り込まれた。
細部でトランプとは意見の違いはあったが、殆どの部下が反トランプの国務省で、
最後までギリギリのバランスを保っていた。
それは大物テイラソンの力量だった。
そのテイラソンに対する侮辱。
個人的にも"やっちまったトランプ"のイメージ。
だがそもそもテイラソンの国務長官人事は、
トランプが望んだジュリアーニ元NY市長を、
共和党エスタブリッシュが拒んだ結果だった。
今共和党上院は、共和党上院議員から、
トランプ本人に請われて司法長官に転じたジェフ・セッションを
ぞんざいに扱うトランプを快く思っていない。(トランプはミュラーを首しないセッションへ怒り)
そして選挙中にトランプにさんざんバカにされたグラハム議員然り、
脳腫瘍でも引退しないマケインからは、来るべきとき、
トランプの弾劾に賛成票を投じる「執念」を感じる。
いずれにしても、昨年末のアラバマと今回のペンシルバニアは僅差。
これは南北戦争前夜を彷彿させる。
本当に国が分裂する前は、選挙結果が僅差になり、
受け入れらない側が実力行使に出る。
4候補が乱立した1860年の大統領選では、
勝利したリンカーンの得票率は大統領史上最低の39%だった。
そして4thターニングを勝利するため、
着々とグレイチャンピオン化する習近平とプーチン。
この時期、国務長官が大統領と一枚岩でないことを曝したなら
そこは敵に付け込まれる。
トランプが前述のリスクを承知しながら、
あえて今ティラソンを切った背景には、
自分もグレイチャンピオンになる必要性があるからだろう。
そこは、4thターニングの読者でもあるバノンの思想と合致する。
(ピーターテイールも同じことを示唆)
北朝鮮強硬派のポンペイオはテイラソンのような大物ではない。
だがトランプの意向を忠実に反映させる男。
もしここにマクマスター後任で強烈な北朝鮮攻撃論者のボルトンが入れば
金正恩は会談で対等な交渉などできない。早々に降参するしかないだろう。
それはトランプの勝利。
4thターニングが始まっているのに
平時の民主主義の理想をそのまま引きずっている平和ボケは、
暴落の前でも、長期投資の理想を信じる素人投資家と同じ運命。
GOOD ON YOUとしか、いいようがない。