From: Osafumi Takizawa
Sent: Monday, February 26, 2018 11:57 AM
To: Osafumi Takizawa
Subject: Takizawaレター <赤い資本主義の黎明とオピオイド>
Sent: Monday, February 26, 2018 11:57 AM
To: Osafumi Takizawa
Subject: Takizawaレター <赤い資本主義の黎明とオピオイド>
インデックスはパウエル証言を前にVIXの売りに反応。
ただ前提となった債券の戻り(金利低下)はそろそろ限界。
よって今日は再び株の売り仕掛けのタイミングを示唆。
呼応するように、添付のVIXカーブは右肩上がりへ再び体制を準備。
いずれにしても、次の株下落局面は、VIXが自分で転ぶのではなく、
北朝鮮か、中東か、はたまた米国内か、政治リスクが理由になる。
その際は現物VIXが跳ね上がるだけでなく、
リスクプレミアムを織り込んだVIX先物がより買われるはず。
そうなると、VIXカーブはQE以来ずっと継続してきた
コンタンゴのシーソーゲームから恒常的に右肩上がりへ。
株式ロングオンリーはそれには巻き込まれてはいけない。
そんななか、CNBCでバフェットはエアライン株の買占めを否定しないと表明。
近年「成長株を長期で」との昔の決まり文句を殆どいわなくなったバフェットだが、
今の彼は遅れて買い始めたアップルが代名詞になり(本日のインデックス上昇に貢献)
金利(債券)や流動性全体のなかでのRelative Value「割安」に投資している。
さらに、笑いながら、人類が不幸になるインフレ銘柄を冷徹に増やす一方、(彼は現代のヒューゴステニス)
資本主義の原点の「独占の妙味」にも回帰する様子。
このパターンは、過去250年の資本主義の誕生から発展、
そして終焉に合わせたものにも感じる。
個人的にスケート女子の躍進で日本とオランダの関係を改めで感じたが、
そもそも家康がオランダだけを認めた理由は日本の事情だけではない。(カソリック排除)
この頃のオランダは、ポルトガル衰退の好機を英国とどう分かちあうかで
英国とは異なる資本主義の黎明期を歩んでいた。
というより、まず資本主義が英国で生まれたかのような印象はMyth。
銀行業は15世紀にイタリアで発展し、国債を舞台にした市場主義は
16世紀にがベルギーやフランスで生まれた。
それが17世紀、カソリックとスペインから独立しようとする
オランダのカルバン派市民よって現代の株式市場の原点になった。
個人的には、オランダでこの仕組みが生まれたのは、
彼らが明確な国家ではなかった怪我の功名だと考える。
(英国のクロムウェルの経済封鎖が貢献した面も)
ここで重要なのはオランダと英国の二つの東インド会社の変遷。
最初から株式会社の形態を導入したオランダは金融力で英国に先行。
オランダはポルトガルが捨てたアジアの利権を独占。(ポルトガルはスペインに負けたので)
オランダ東インド会社は金融力を背景にした武力でインドネシアの香辛料を抑えた。
一方この頃の英国東インド会社はまだ市民が株式をもつ形態ではなく、(17世紀後半になって)
金融力でオランダに遅れたことが、3度の英蘭戦争の敗北にもつながった
(最初の海戦は英国が勝ったが政治で負けた、2回目と3回目は海戦でも英国は敗北)
家康はこの時代のオランダの独占の陰謀を受け入れたわけだが、
18世紀になると、市場独占で昔の金融力を使ったオランダが衰退する。
背景にはまず貿易商品の市場価値の比重が、中世の香辛料から(オランダ領インドネシア産)
産業革命を生み出した繊維織物の綿花へ移ったことが大きいとされる。(英国領インド産)
さらにイタリアの銀行業を発展させただけのアムステルダム銀行は信用創造力が不足しており
数々の失敗を経てストックホルム銀行の信用想像機能を発展させた英国の中央銀行に負けた。
こうして産業力を身につけた英国の国力は、貿易の独占に固執したオランダを逆転。
ここから英国型の資本主義が現代資本主義の原点のようなMythが始まった。(否定はしないけど)
Aスミスの国富論とアメリカの独立宣言は同じ年だが、(1776)
第二次世界大戦までの英国型(帝国)資本主義の隆盛と
戦後の復興からアメリカ一国支配完成までのアングロアメリカンの覇権も
リーマンショックを経てその役割を終えようとしている。(トランプに復活させる覚悟は見えない)
そして取って代わるように台頭した中国の " Red capitalism "
政治で習近平の永世への準備が明らかになったが、
政治と経済の両面で競争の原理を排除できる独占的パワーが、
民主主義と資本主義が脱輪した今の旧西側社会を喧騒をあざけわらっている。
本来この" Red capitalism " に立ち向かうべきアングロアメリカンは
足元で自分主義のリベラルと悪者にされたナショナリズムが衝突。
経済では金融オピオイド意外に成長において成す術がなくなった状態。
この足元の政治と無関係に、未来はアマゾンでビトコインが使えると信じる若者と、
まだまだ自分たちが物事を決めていると考えるブーマーはいずれ世代間の衝突へ。
恐らく勝負を決めるのは、ジェネレーションXがどちらに共鳴するかだろう。
<注>c米国人の死亡要因
オピオイド(ドラック過剰摂取)5万人超
銃による殺人自殺事故 約15000人
交通事故 約35000人
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