ゴゴジャンTakizawa レター

ゴゴジャンTakizawa レター
ビックピクチャーとマーケットのメカニズムは車の両輪

2017年2月21日火曜日

ネトウヨタレントが大嫌いな理由



75年前の今日、アメリカでルーズベルト大統領から、
あの大統領令が出された。(大統領令9066に署名した日)

当時の日系人の人口は12~15万だったらしい。
明治から昭和にかけて移民した1世から2世が中心として、
今4世まで達しているが、3世4世には日本人意識がなくなっても当然。

一方今韓国系アメリカ人は、
恐らく日系人の2倍前後に達していると思われる。
2010年の古いデータでは、140万前後日本人に対し、
180万前後の韓国人とある。
だが米国の都会で暮らす日系人は、
数値が実態と離れていると感じているはず。(韓国人が多い)

参考、http://www.migrationpolicy.org/programs/migration-data-hub

問題は全体の数値ではない。
韓国系移民は、戦後1960年以降に爆発的に増加した。
その多くはまだ母国の韓国を引きずり、
二世には反日感情が漂っている。
彼らと本国との結びつきはつよい。
そして今の中国は、この韓国とも違う次元だ。

このCONSTITUENCY(選挙区民)の 実勢を精査せず、
オバマやトランプなど、
時の米政権の口先の反応に一喜一憂している日本。
アメリカの民主主義では、
国家を動かすの大統領ではなく、国民の意思だ。

アメリカではヒスパニックとアジア系の増加は止まらない。
これを一時的に止めようとしているのがトランプ政権だが、。
だが最早逆流はしない。あるとすれば、国家の分裂だ。

この状況を踏まえ、
本当に愛国心があるなら、
早く日本をこの米国から独立させ、
日本に敵対的なエスニックがどれだけアメリカを侵食しようとも、
日本が独自に国益を守る体制を築くことを訴えるのが本当の保守のはず。

そのためには、まず日米安保を破棄しなければならないのに、
日米安全保障条約に国民をしがみつかせ、
そのナレーションでメシを食っているネトウヨタレント。
多くは自民党のポチ系政治家と結託しているようにみえる。

戦後のアメリカの寛容な政策、
焼け野は原からの日本人の努力。
この二つの結晶が、戦後のアメリカへの日本人移民の少なさだと思う。

でもそれが、アメリカ依存を脱却できない日本には、
今度は災いとなってやってくる可能性。
(アメリカで日本の味方をする日系人の少なさ)

アメリカに住む日本人の責任として、
批判覚悟で言わなければならないのが、
アメリカのポチのまま、中韓国批判を展開する
ネトウヨタレントが大嫌いだということ。
彼らは軟弱リベラルより本当は悪質である。











2017年2月14日火曜日

日米のコモンセンス

・・・・・・

       英国からの独立の必要性を訴えた米国のコモンセンス(トマスペイン)
       一方日本の昭和人のコモンセンス(常識)は米国に従うこと?
     


(以下レターの部分抜粋)

・・・
一方直接は相場とは関係ないが、
安倍・トランプ会談の成功に喜ぶ人に紹介したいことがある。
それは米国が英国から独立する前の英米関係の様相。

そもそもアメリカの独立戦争は、
日本の世界史では詳しくは教わらない。
個人的にも、アメリカに来るまでのイメージは、
ワシントンなどの建国の父が中心になり、
国家(植民地13州)が一丸となって、
英国からの独立を勝ちとったというもの。
でもこのイメージは正解ではなかった。

そもそも独立戦争のきっかけは、
反逆者たちのテロが基点。
いろいろ原因は言われるが究極は印紙税。
これに怒った一部が徒党を組んで
英国軍を待ち伏せしたことがバトルの始まりだった。
つまりこれだけなら、彼らは単なるテロリスト。
せいぜい反逆者でしかない。 

徐々にジョンアダムスなどの知性派がこの集団に加わり、
大御所のベンジャミンフランクリンが独立に賛同してからは
大きなうねりとなったとされる。

この過程で一番日本人には有名なジョージワシントンは、
英国軍下での経験を請われ、独立軍の支柱になった。
だが彼は、米国の国家観念の構築の主役でははない。
その主役はアカデミア方面での前述の二人(ベンジャミンフランクリンとジョンアダムス)
とジェファーソン。そして当時まだ20代だったJマデイソンやAハミルトンだった

そして、庶民を独立へと導く上で重要な役割を果たしたと教わったのが
トマスペインの有名な ”コモンセンス”。(添付)
文言の中味は”自主自尊”のヒーローイズム。
最終的には15万部が売れたというが、
当時13州で250万の人口に比べて、
どの程度影響があったのか未定だ。

そして庶民の間では、独立支持派が、
英国帰属派(王統派)を人口で上回っていた確証はない。
そんななか、戦争そのものは、英国正規軍と反乱軍の構図。

いろんな資料やジョンアダムスの伝記などからは、
大多数の庶民は、英国の圧制に不満を感じながらも、
だからといって独立する勇気はなく、日和見的だったように描かれる。

そして戦闘では、専門兵集団である英国国王軍に比べ、
独立軍は農民兵と少数の下士官という圧倒的に不利な陣容。
それをワシントンが、諜報戦・ゲリラ戦を駆使し、勝たずとも、
負けないように頑張った。この時のワシントンの威厳が、
後に米国の大統領の必須条件になる。

ただし独立できた最大の貢献は、
ベンジャミン・フランクリンとジョンアダムスが欧州に出向き、
英国の宿敵であるフランスの協力を取り付けたこと。
フランスが戦線に参入し、英国のキングジョージ3は
しぶしぶながら米国の独立を”一旦”は認めた。
これが我々が知る米国の独立の過程だ。

しかし20年もしない間に米英はもう一度戦争になった。(1812年 米英戦争)
当然だ。英国は米国大陸の覇権を簡単に諦めるはずがなかった。
この時は大統領官邸(現ホワイトハウスの役割)は英国軍によって焼かれ、
命からがら脱出したマデイソン大統領は野営をしている。
 
そして本当意味で、英米が我々が知る今の堅固な米英関係になったのは
この米英戦争が痛み分けで終結し、(アンドリュージャクソンの活躍で米軍は起死回生)
その後、モンロー主義が施行されてから。

モンロー主義は、アメリカが国内政策に特化するきっかけになったとされるが、
これも正解ではない。真の狙いは、中南米諸国がスペインから独立するための
英米共同戦線だった。つまり、英国と対峙する覇権つぶし(スペイン)に
米国が協力したもの。

こうみると、米英戦争の英雄のアンドリュージャクソンが
その後大統領になったことをトランプ勝利に重ねるバノンは、
Brexitを決断した英国とトランプの米国の関係が、
EU崩壊を前提にした、この時代へ回帰が前提にあるのは明らか。
(モンロー主義時代:バノンとDモリスとファラージ党首の共通項) 

ただここでのポイントは、
当時の米国の英国からの独立も、
今の日本国民が米国に感じているはずの、
”米国には逆らえない””とした時期を経ていること。

そんななかで建国の父は、事前の庶民の全面的なバックアップなしに
独立戦争を断行、政治の混乱・ドルドラムを突破した。

ここが教わらない米国の独立戦争の本質であり
今ワシントンでは、二人のステイーブが(バノンとミラー)
掲げるALT保守のゲリラ構想の根幹だ。

まあ米英の歴史を振り返ったところで
残念ながら、日本から建国の父のような指導者は現れないだろうが、
個人的には、いずれアメリカは分裂するので、
その頃には、しがらみのないミレニアルから
ヒーローが出ると期待するのみ。

それまでは、我々昭和人にとっては、
ひたすら自分の身の安全と、
安定したサラリーマン社会(経済)の延長が最良の国策となる。

ただし日本が憧れる堅固な米英の大人の関係も、
(日米関係は堅固でも大人の関係にあらず)
英国はAIIBに加わり、ちゃんと中国にもヘッジをしている。

そういう英国の老獪な二枚舌をみると、
安倍さんの懐への飛び込み営業は(これが日本のコモンセンスか?)
トランプを喜ばせたのは事実だろう、、