ゴゴジャンTakizawa レター

ゴゴジャンTakizawa レター
ビックピクチャーとマーケットのメカニズムは車の両輪

2017年5月27日土曜日

トランプの楽しみ方

                                             2003年のドキュメンタリーBorn richから
                                       
https://www.youtube.com/watch?v=8o46HH-TfNY


5番街をダデイといっしょに歩いていて、
ちょうどトランプタワーの前にさしかかった時でした。
自分たちが住むビルの前に、一人のホームレスが座っていました。

あの頃私は9歳か10歳ぐらいだったと思います。
両親は離婚問題を抱えて大変な時でした。

すると突然ダデイはホームレスの男性を指差して言いました。
「彼は僕より8ビリオン(8000億円)も金持ちなんだ、、」

最初ダデイが何を言っているのかわかりませんでした。
でもそれは、当時ダデイは、とんでもない借金を抱えていたということでした。
いろいろありましたが、あの苦境を乗り切った両親を、私は尊敬しています。


http://www.cnn.com/2016/07/10/opinions/donald-trump-biography-michael-dantonio/index.html


この頃のトランプは、公表だけで会社で4ビリオン(4000億円)の負債。
もしイバンカだけに心の内を見せたなら、本当はもっとあったのだろう。
問題は個人で980ミリオン(1000億円)の債務保証をしていたことだった。

NYの72の銀行からは全て限界まで借りていた。
彼らが一堂に集まった会議で、債券団を代表した弁護士が、
後に「ザ トランプモーメント」だったと言うシーンが起こる。

債権団の銀行はトランプ側が提示した5カ年債務返済計画を拒否。
プラザホテルの抵当権など、ぶ厚い書類の束をトランプに突き付けた。

するとトランプは休憩を申し出ておもむろに席を立つと、
しばらくして大きなダンボール箱二つを抱えたスタッフといっしょに戻って来た。

そして交渉がどうなるかわからない状況で、
「皆さん今日はお集まりいただきどうもありがとう」
「私は皆さんのご協力に感謝します、、」と切り出した。

そのまま「THE ART OF THE DEAL」にサインをし、
一人一人に手渡したという。

あっけに取られる債権団。
真にトランプの真骨頂だが、
債権団はトランプを殺すのではなく(トランプが個人破産を選ぶ)
セールスマンとしてのトランプの才能を活かす道を選択した。、、



紹介した二つのビデオ。
前者の「Born Rich」はトランプというキャラクターに興味をもつきっかけとなり、
後者は、大統領選でトランプが勝つだろうという予想を確固たるものにした。

この苦境の後、トランプは会社としてタージマハールを倒産させ、
多くの人に多大な迷惑をかけた。

そして90年代の苦境を乗り切ったあとも、
2001年に着工したシカゴのトランプタワーでは
完成した2008年にリーマンショックが起きたことで、
段階的に支払っていた建設費の一部(ドイツ銀行への300億円分)を
あえて拒んだという。(大統領選挙でヒラリー陣営の調査資料)


恐らく彼に失うものは無い。
ただトランプが苦境を生き残ったのは、
彼がアメリカで生まれたからだ。

彼が他人に押し付けた負債は
偉大なアメリカにお金が集まることで癒された。
その意味で、彼はアメリカに感謝しているのは事実だろう。
偉大なアメリカを取り戻すとはそういうことだ。

トランプが今の逆風どう乗り越えるか。
楽しみだ。







2017年5月19日金曜日

成長が幸せだった頃

NHK朝ドラ「ひよっこ」(スポーツ報知から引用)




今放送中の朝ドラ、共感したのは向島電気の設定。
自分が初めて東京に出て、東京の雰囲気を味わったのが、
墨田区京島だった。

週末は中華料理店の二階に寝泊りし
出前で向島警察署に出入りしていた。
下町の情感。そして疲れた体を癒した銭湯。
なつかしい。

ドラマでは女の子の演技がしっかりしている。
脚本は、戦後の日本の経済成長の足音が、
人間社会の幸せの足音と歩調があっている。

舞台となった1964年生まれの自分が、
高校を卒業し、東京に出たころは、
日本経済は輸出主導から金融経済へ。
そして内需拡大に向かっていた。
そして後に、「バブル」と言わた時代が来た。

この時代を知るジェネXとして、今何が出来るか。
いろいろメッセージはある。リーマンショックの前から、
経済成長と幸福感がずれ始めた時代を目の当たりにした。
バブルが忘れられない熟年証券マンの3万円説。
それよりも、若い人は、現状をしっかり押さえることが重要だと思う。
日銀頼みでいずれ朽ちていく中高年とは裏腹に、
次のイノベーションは若い世代にかかっている。

(注)墨田区京島3丁目の中華料理「美味済」
   此処の海老焼きそばは絶品
https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13061928/

2017年4月27日木曜日

気楽なツイッター


日本ハムは10連敗らしい。
大谷選手の故障がここまで影響するのか。

大谷選手中心のマネジメントをしてきた栗山監督。
才能ある人だと思っているので、それならそれで、
巻き返しが楽しみだ。

いずれにしても、一人に負荷がかかる反動は大きい。
安倍政権後の自民党はどうするのかな。

そういえば、本音を口にした大臣が辞任した。
政治家は絶対に本音をいってはいけないのは、
選挙が基本の民主主義システムなら宿命。

反応をみながら瞬時に本音すらも操れるのは、
恐らくトランプぐらいだろう。

影響力もなく、
公人でもない自分には、
最近はツイッターが便利。

興味のある方だけどうぞ。

ご参考 https://twitter.com/OsafumiT

2017年4月18日火曜日

地政学の現象と裏側、、レターから


The Atlantic より

以下はレターからの抜粋。


From: Osafumi Takizawa
Sent: Tuesday, April 11, 2017 3:57 PM
To: Osafumi Takizawa
Subject: FW: Takizawaレター <地政学の現象と裏側>
直近ではトランプによるシリア空爆。
さらには北朝鮮への軍事侵攻の可能性。
皆が地政学リスクというが言葉を発し、
専門家はいろいろ解説する。
だが、個人的には現象面だけでは、
本当の主役は見えないと思う。

そこでここでは独自に別の解説をしたい。
まず第二次世界大戦終了後まで遡ると、
そこからの世界の大きな対立軸は以下の二つだった。

1)米ソ超大国のイデオロギーの対立。
2)中東の宗教対立。

朝鮮、インドシナ、ベトナムのそれぞれの戦争は1)の延長。
2)はパレスチナをめぐるイスラエル対アラブの構図が
レーガンの頃にはアラブ内の宗教対立へ変化した。

そのきっかけが、
イスラエルと米国が暗躍したイランイラク戦争だったことには、
異論はないと思う。

当時イラン革命で米国はイランと敵対状態となったが、
共和党レーガン政権は、イラクのフセインをそそのかし、
イラン攻撃を決断させる一方、裏では米国議会を騙し、
極秘で敵のイランに武器を売り、その資金で、
南米反左翼ゲリラを支援した(イラン・コントラ事件へ)

一方イスラエルはこの時はイランを援護した。
イラン革命直後のイランは基盤が弱く、
イスラエルがイランに武器を供給することで、
フセインへの反撃が可能になった。

一見米国とイスラエルは、
それぞれ敵対する別の国を支援したことになるが、
イスラエルがイランへ売った武器も、アメリカがイスラエルに売った物。
つまり、イランイラク戦争は、アメリカの武器で双方が戦った。

そして一番重要だったのは、
イランが頑張ってフセインを東側にひきつけている限り、
西ではパレスチナを応援するアラブ勢によるイスラエル包囲網は不完全だったこと。
これはイスラエルの窮地をすくった。

この時、アメリカとイスラエルの策略にのり、
アラブによるイスラエル包囲網を放棄したフセインを、
後にアラブ最大のオオバカ者と非難したのがビンラデインだ。

ところがブッシュはフセインをそのビンラデインと結びつけ、
最後は大量破壊兵器の存在と言う嘘をでっち上げた。
それを疑わなかった多くの人。多分今もそのままだと思う。

いずれにしても、この時の包囲網の失敗を最後に、
冷戦後のアメリカの一国支配が完成すると、
アラブのスンニ派の王族のイスラエルへの敵対行動は殆ど消滅した。
そしてそこからは、テロの主役も、パレスチナのアラファトから、
アルカイーダのビンラデインへ引き継がれた。

そんななか、イスラエルの敵として残ったのがシーア派勢力だ。
ヒズボラの後ろのシリア。その後ろのイラン。
イランは孤立していた北朝鮮と核開発でつながり、
台頭する中国と復活を狙うプーチンのロシアは
それぞれ北朝鮮とイランの後ろにやんわりと構えた。

そして今、皆が地政学リスクとよんでいる現象は、
個人的には、米中露の大国を間で暗躍するイスラエルが、
アメリカを操りながら、地球上で最後の敵となったイランを
追い詰める前座を見ているようなものだと考えている。

前述のように、80年代から90年代初頭、
イスラエル強硬派と組みしたレーガン外交の子分たち。
彼らはイラク戦争ではネオコンと結託しブッシュを支えたが、
今は国務長官のテイラーソンまで懐柔に成功した。(エリオットエイブラム氏)

一方冷戦後のクリントン時代に勢力を拡大したのが
穏健派ユダヤ社会のグローバリストたち。
世界に拡散する彼らは、欧米の殆どのリベラル系メデイアを支配し、
今の世論の中心的存在だ。

トランプはこの二つの勢力から攻めたてられ
添付の挿絵のひび割れの中に、バノンらが
落ちる寸前になっている。

そういう中では、今の地政学リスクとやらを
米中露の大国を軸に騒いでも本質は見えない。
なぜなら、ブーマー世代の指導者が(トランプ 習金平 プーチン)
今の段階でガチンコ勝負をすることは考えられないから。

それよりも、トランプはシリア空爆で
中国とロシアにプレッシャーをかけたことになる。
プレッシャーとは、ロシアにはアサドを見捨てさせること。
そして中国には、中国が自分で北朝鮮を攻めさせること。

実行されれば、
イランは核開発を協調した北朝鮮と、
大国ロシアの協力の二つを一度に失う。
仕掛けているのが誰かは言うまでない。
(イバンカはバノンよりおそろしい)

いずれにしても、
そうなると、イランはどのような反撃に出るか。
実はここが、今の地政学リスクと市場との関係では最大のポイントだと思う。
それは次号のレターでサイバーテロを中心に触れる。


< ナイトロゼウス (Nitro Zeus) が発動するとき >
イスラエルとイランの地政学リスクを押さえるため、
必死だったのがオバマ大統領だった。
以下はNYタイムスと2016年のドキュメンタリー
Zero days からの要約。
(参考)
https://www.youtube.com/watch?v=Yc7Tk3mwM38
http://www.nytimes.com/2012/06/01/world/middleeast/obama-ordered-wave-of-cyberattacks-against-iran.html

2008年、オバマがブッシュから引きついだ極秘プロジェクトは二つ。
一つはパキスタンのドローン作戦。
そしてもう一つが、コードネーム ”オリンピックゲーム”
イランの核施設への極秘サイバー攻撃だった。

事の始まりは2006年。フセインが死んだ後、
カダフィーは英米に服従した。
だがイランは核施設構築を急いだ。

この頃アフマネネジャド(イラン大統領)は
”イスラエルを地図から消す”などと発言。
ネタニヤフはイランの核施設空爆を主張。
ブッシュ政権は戦線がイラクからイランまで拡大することを恐れ
イスラエルをなだめた。(チェイニーだけが空爆に賛成した)

この時CIAとイスラエル当局がブッシュに進言したのが新手のサイバー攻撃。
NSAスタッフがウイルスの開発を担当した。(後にスノーデンによって様々なことが確認された)
このウイルスは感染後に自分で進化するウイルスのstuxnetだ。

米国はカダフィーが引き渡したパキスタンのカーン博士の基本構造を元に
同じ構造のイランの核施設のモデルを作り、stuxnetの実験を繰りかえした。
そして実験が成功すると、ブッシュは実行に移した。

ウイルスは核施設の内部破壊に成功。
稼動しなくなり、イランは原因究明にやっきなった。
そしてブッシュから作戦を引きついたオバマは
イスラエルがイランを空爆すれば、
関係諸国が巻き込まれることをブッシュよりを恐れたという。
そこで、このサイバー作戦を強化した。
ところが2010年に予期せぬ事態になる。

本来目標核施設の内部にとどまるように設計されていたウイルスが
外部に逃げたのだ。原因はアメリカの承諾なしに、
イスラエルがウイルスのコードを書き換えたからだった。(米国はそう判断した)

パネッタから緊急報告を受けたオバマとバイデンは、
イスラエルに対し、烈火のごとく激昂したという。
そしてウイルスがベルラーシで発見されると、
ロシアと米国のセキュリテイー会社はそのオリジナルを追跡。
(カスペルスキー社とシマンテック社)
最終的には、なんと米国とイスラエルが関わっていることを突き止めた。

NYTIEMSがソレをすっぱ抜ぬき、
記事を読んだオバマは今度は内部リークに激昂。
あの穏健なオバマが、NSAの職員全員を嘘発見器にかけ、
最終的には、作戦の責任者の一人、カートライト副参謀長をクビした。
更に禁固刑まで課した。

当初イランは施設が壊れた理由がわからなかった。
(アフマネネジャド大統領は担当者二人をクビにした)
だがイスラエルと米国のサイバーテロであるこを確信すると、すかさず報復に出た。
サイバー兵士を募り、2013年にはサウジのアラムコの石油施設と米国の銀行に
サイバー攻撃を仕掛けた。

自国の科学者を殺された上、研究施設を破壊されたのだから
イランの怒りは本物だ。現在ではイランは自国内に世界最大クラスの
サイバーウイルス研究所を持っている。

このイランを相手に、弱腰とさんざん批判されながら
オバマ政権はなんとか歴史的な核開発合意に至った。
しかしイスラエルのオバマへの反発は激しく、
呼応するように、ヒラリーやジェブブッシュからの批判も高まった。

今この状態をひきついたのがトランプ政権。
結果が以下の添付の記事

https://www.theatlantic.com/magazine/archive/2017/05/the-brilliant-incoherence-of-trumps-foreign-policy/521430/?utm_source=atltw

シリアへの空爆などは序の口である。
そんななかで、本日は嫌なニュースが飛び込んできた。
あのアフマネネジャドが、大統領選挙に再び挑戦するというのだ。
万が一にも彼が大統領になれば、金生恩が消えても
4thターニングの景色は何も変わらない。

https://www.bloomberg.com/politics/articles/2017-04-12/ahmadinejad-stirs-up-iran-presidential-race-with-surprise-bid?cmpid=socialflow-twitter-business&utm_content=business&utm_campaign=socialflow-organic&utm_source=twitter&utm_medium=social


Stuxnetウイルスを生み出したオペレーション” オリンピックゲーム”は
イランの特定の各施設をターゲットにした局所的作戦だったが、
米国はイラン以外の仮想敵国もふくめた「綜合的サイバー攻撃」
コードネーム「ナイトロ・ゼウス」を既に構築しているという。

添付のドキュメンタリー映画「Zero days]は、
最後、”オリンピックゲーム”や”ナイトロゼウス”に関わった人々が、
勇気を持ってインタビューに答えたことを称えている。

彼らは自分たちが生み出した物を恐れているが、
ドキュメンタリーの公開が米国ではななくドイツだったこと、
そして公開がオバマ政権末期を狙ったことは、(オバマは何も出来ない)
このドキュメンタリーの価値をものがたっている。

いずれにしても。ナイトロゼウスは
発動すれば、敵国の心臓部を瞬時に停止させる事が可能だという。
だが、後から米国が報復される可能性が高まる。
つまり核の応酬と同じリスク。

トランプは、「ナイトロゼウス」をどう使うのだろう。


2017年3月30日木曜日

「花の乱」ダントツの名作と視聴率の関係




長らくこの大河ドラマは大河史上最低の視聴率だったと聞く。
この番組が放映されたのは、渡米して2年目の1994年。
アメリカで日本のTV番組を観るのが困難だった頃。

当時既にシカゴにレンタルビデオはあったが、
50歳を越えた三田佳子が、25歳の日野富子を演じることに無理を感じた。
結局、大河ファンだった自分自身も、全く観なかった唯一の大河ドラマだった。

それを今になって観ようと思ったのは、
「4thターニング」と「応仁の乱」に共通性を感じたからだ。

今更グタグタ言ってもしょうがない。
ただ批評を半ば本業にしている自分としては、
この番組を知らず、大河ドラマの批評をしたのは、
自分の無知を晒した恥だった。

ずばり、このドラマの質の高さは、他に比較になるTVドラマが思い浮かばない。
強いていえば、思いつくのはHBOの”ゲームオブスローンズ”ぐらい。

「花の乱」には息を呑む、或いは手に汗握る迫力と展開力はない。
しかし時代のターニング期における人間の性。それが齎す「混沌」を描いた点は同じ。

そしてゲームオブスローンが、莫大な資金をかけたビジュアル性を誇るなら、
「花の乱」は、日本の中世末期の時代劇でありながら、耽美さとファンタジーを、
シュールレアリズムの幻想で追求した挑戦的作風。

演技面では、歌舞伎から、団十郎、海老蔵親子に加え、
松本幸四郎、松たかこ親子の独特の台詞回し。
能・狂言から、「細川勝元」を演じた野村万斎の体幹が美しい。
そこに、個性豊かな実力派テレビ俳優がかみ合っている。

そしてなんと言っても、歌舞伎とテレビを又にかけた
萬屋錦之介の「山名宋全」は圧巻だ、、。

市川森一シナリオもすばらしい。
鬼女の内面を隠していた頃の富子が、
慈悲の心で飢えた農民を助けようとするシーン。

将軍でありながら、現世の残状に目を向けない夫義政に
慈悲の心をせがむ富子に団十郎の義政が言い放つシーン。

「見せ掛けの慈悲は民のためではなく己のため、
 そんなもので一体世の中の何を救えるというのだ」

歴史教科での一般的な義政の解説は、義満の金閣にあこがれ、銀閣を建立したものの、
現世を省みず、趣味の世界に没頭、応仁の乱を引き起こした愚かな将軍。
富子はその義政の性格につけこんだ悪女、、

しかし市川森一氏の脚本は、
より人間の心理の本質を突いたシェークスピアに近いと思う。

個人的には「花の乱」での義政と富子のやりとりは、
ビルが駄目な夫を演じ、女性初の大統領を目指したヒラリーを引き立たたせた
2008年以降のクリントン夫婦のドラマを見ているようだった。

彼らの傀儡だったオバマ政権の8年。今アメリカにも「応仁の乱」が迫っているが
ゲームオブスローンズのファンで、まだこの大河をみていなら、
ぜひ視聴すべきだろう、、


2017年3月20日月曜日

グレイチャンピオン 良い人は偉大な人になれるか


        


良い人と偉大な人。
ステイーブ・ジョブズ氏の存命中から、
彼の特集を組んだローリングストーン誌でテーマになっていたのが、
良い人は偉大な人になれるか。( Aラスコーキン氏)

一部アスペルガーの疑いさえ持つ人がいるジョブズ氏だが、
もし彼が世間で言われるところの「良い人」の延長だったなら、
アップルは生まれなかったと言う考え方だ。

今の日本では、「偉大な人」の前提に、「良い人」がある。
例えばノーベル賞受賞者は、人間的にまず優れている雰囲気。(知る限り)

アメリカの歴史にはその前提を全く感じないが、
近年「良い人」が重要になってきたのは、
アメリカの都市部のリベラル化が進み、
だんだんと日本人の感覚に近くなってきたからだろう。

このブログでは過去 wisdom of crowd とbrilliance of greatnessの違いを触れてきた。
大統領選は、ヒラリーの取り巻きが前者の価値観で支配されていたのに対し
トランプの参謀は、後者の価値観を演出することに長けていた。

ではトランプ大統領は「良い人」でなくとも、「偉大な人」になれるか。
4thターニングの著者のニールハウ氏によれば、過去の激動期の主役のなかで、
初代大統領のワシントン 南北戦争時のリンカーン 第二次世界大戦のルーズベルトは
グレイ・チャンピオン(Gray Champion )だという。グレイチャンピオンとは、
次の時代の基礎を築いた卓越したリーダーをいう。

アメリカ以外の例もふくめ、後にグレイ・チャンピオンになった人の共通項は、
当時、その人がリーダーになるとは誰も思っていなかったということ。
直前までの蓄積された常識では、
あたらしい時代の先駆者にはなり得なかったということだろう。

日本社会では致命的な支払い不履行(デフォルト)でトランプは60回以上訴えられた。
ビジネスの破産処理は4回。それでも個人破産は免れ、
最後は大統領にまでなってしまった。

これは何かの能力であることは間違いない。
ただ彼がグレイチャンピオンになるには、
セオドアルーズベルト以上の大変革をアメリカに齎すしかないと思う。

本当は既存の「右」と「左」のどちらでもないトランプにしか出来ないこと。
例えばサンダースでさえ躊躇する学生ローンの国家の肩代わり。
或いはテイーパーテイーしか言わない中断したままの金本位制の復活。
(注 ニクソンは復活を条件に停止、それがいままで継続している)

市場関係者のトランプ経済への期待がミラージューであることが
そろそろ証明されることになるはずだが、トランプ劇場の本番はそこから

その前に、日本の安倍さんがグレイチャンピオンになるなら
今のスキャンダルは普通に乗り越えるはず。
乗り越えないなら、安倍さんはグレイチャンピオンにあらず、、

  

2017年3月8日水曜日

がんばれUBER. 雇用統計より大事な視点





ゴゴジャンで今日のレターが紹介されていた。


http://fx-newstart.com/takizawa-osafumi-20170306


尚、用語解説でのQEの意味が違う。
またUBERは、GOOGLEの技術を「盗用」したの表現は訂正。
今の段階では、GOOGLEは、UBERがGOOGLEの技術を使えないようにした、、
がただしい。個人的には、斬新で挑戦的なUBERを応援している。

2017年2月21日火曜日

ネトウヨタレントが大嫌いな理由



75年前の今日、アメリカでルーズベルト大統領から、
あの大統領令が出された。(大統領令9066に署名した日)

当時の日系人の人口は12~15万だったらしい。
明治から昭和にかけて移民した1世から2世が中心として、
今4世まで達しているが、3世4世には日本人意識がなくなっても当然。

一方今韓国系アメリカ人は、
恐らく日系人の2倍前後に達していると思われる。
2010年の古いデータでは、140万前後日本人に対し、
180万前後の韓国人とある。
だが米国の都会で暮らす日系人は、
数値が実態と離れていると感じているはず。(韓国人が多い)

参考、http://www.migrationpolicy.org/programs/migration-data-hub

問題は全体の数値ではない。
韓国系移民は、戦後1960年以降に爆発的に増加した。
その多くはまだ母国の韓国を引きずり、
二世には反日感情が漂っている。
彼らと本国との結びつきはつよい。
そして今の中国は、この韓国とも違う次元だ。

このCONSTITUENCY(選挙区民)の 実勢を精査せず、
オバマやトランプなど、
時の米政権の口先の反応に一喜一憂している日本。
アメリカの民主主義では、
国家を動かすの大統領ではなく、国民の意思だ。

アメリカではヒスパニックとアジア系の増加は止まらない。
これを一時的に止めようとしているのがトランプ政権だが、。
だが最早逆流はしない。あるとすれば、国家の分裂だ。

この状況を踏まえ、
本当に愛国心があるなら、
早く日本をこの米国から独立させ、
日本に敵対的なエスニックがどれだけアメリカを侵食しようとも、
日本が独自に国益を守る体制を築くことを訴えるのが本当の保守のはず。

そのためには、まず日米安保を破棄しなければならないのに、
日米安全保障条約に国民をしがみつかせ、
そのナレーションでメシを食っているネトウヨタレント。
多くは自民党のポチ系政治家と結託しているようにみえる。

戦後のアメリカの寛容な政策、
焼け野は原からの日本人の努力。
この二つの結晶が、戦後のアメリカへの日本人移民の少なさだと思う。

でもそれが、アメリカ依存を脱却できない日本には、
今度は災いとなってやってくる可能性。
(アメリカで日本の味方をする日系人の少なさ)

アメリカに住む日本人の責任として、
批判覚悟で言わなければならないのが、
アメリカのポチのまま、中韓国批判を展開する
ネトウヨタレントが大嫌いだということ。
彼らは軟弱リベラルより本当は悪質である。











2017年2月14日火曜日

日米のコモンセンス

・・・・・・

       英国からの独立の必要性を訴えた米国のコモンセンス(トマスペイン)
       一方日本の昭和人のコモンセンス(常識)は米国に従うこと?
     


(以下レターの部分抜粋)

・・・
一方直接は相場とは関係ないが、
安倍・トランプ会談の成功に喜ぶ人に紹介したいことがある。
それは米国が英国から独立する前の英米関係の様相。

そもそもアメリカの独立戦争は、
日本の世界史では詳しくは教わらない。
個人的にも、アメリカにくるまでのイメージは、
ワシントンなどの建国の父が中心になり、
国家(植民地13州)が一丸となって、
英国からの独立を勝ちとったというもの。
でもこのイメージは正解ではなかった。

そもそも独立戦争のきっかけは、
反逆者たちのテロが基点。
いろいろ原因は言われるが、究極は印紙税。
これに怒った一部が徒党を組んで
英国軍を待ち伏せしたことがバトルの始まりだった。
つまりこれだけなら、彼らは単なるテロリスト。
せいぜい反逆者でしかない。 

徐々にジョンアダムスなどの知性派がこの集団に加わり、
大御所のベンジャミンフランクリンが独立に賛同してからは
大きなうねりとなったとされる。

この過程で一番日本人には有名なジョージワシントンは、
英国軍下での経験を請われ、独立軍側の支柱になった。
だが彼は、米国の国家観念の構築の主役でははない。
その主役はアカデミア方面での前述の二人(ベンジャミンフランクリンとジョンアダムス)
とジェファーソン。そして当時まだ20代だったJマデイソンやAハミルトンだった

そして、庶民を独立へと導く上で重要な役割を果たしたと教わったのが
トマスペインの有名な ”コモンセンス”。(添付)
文言の中味は”自主自尊”のヒーローイズム。
最終的には15万部が売れたというが、
当時13州で250万の人口に比べて、
どの程度影響があったのか未定だ。

そして庶民の間では、独立支持派が、
英国帰属派(王統派)を人口で上回っていた確証はない。
そんななか、戦争そのものは、英国正規軍と反乱軍の構図。
いろんな資料やジョンアダムスの伝記映画などからは、
大多数の庶民は、英国の圧制に不満を感じながらも、
だからといって独立する勇気はなく、
日和見的だったように描かれる。

そして戦闘では、専門兵集団である英国国王軍に比べ、
独立軍は農民兵と少数の下士官という圧倒的に不利な陣容。
それをワシントンが、諜報戦・ゲリラ戦を駆使し、勝たずとも、
負けないように頑張った。この時のワシントンの威厳が、
後に米国の大統領の必須条件になる。

ただし独立できた最大の貢献は、
ベンジャミン・フランクリンとジョンアダムスが欧州に出向き、
英国の宿敵であるフランスの協力を取り付けたこと。
フランスが戦線に参入し、英国のキングジョージ3は
しぶしぶながら米国の独立を”一旦”は認めた。
これが我々が知る米国の独立の過程だ。

しかし20年もしない間に米英はもう一度戦争になった。(1812年 米英戦争)
当然だ。英国は米国大陸の覇権を簡単に諦めるはずがなかった。
この時は大統領官邸(現ホワイトハウスの役割)は英国軍によって焼かれ、
命からがら脱出したマデイソン大統領は野営をしている。
 
そして本当意味で、英米が我々が知る今の堅固な米英関係になったのは
この米英戦争が痛み分けで終結し、(アンドリュージャクソンの活躍で米軍は起死回生)
その後、モンロー主義が施行されてから。

モンロー主義は、アメリカが国内政策に特化するきっかけになったとされるが、
これも正解ではない。真の狙いは、中南米諸国がスペインから独立するための
英米共同戦線だった。つまり、英国と対峙する覇権つぶし(スペイン)に
米国が協力したもの。

こうみると、米英戦争の英雄のアンドリュージャクソンが
その後大統領になったことをトランプ勝利に重ねるバノンは、
Brexitを決断した英国とトランプの米国の関係が、
EU崩壊を前提にした、この時代へ回帰が前提にあるのは明らか。
(モンロー主義時代:バノンとDモリスとファラージ党首の共通項) 

ただここでのポイントは、
当時の米国の英国からの独立も、
今の日本国民が米国に感じているはずの、
”米国には逆らえない””とした時期を経ていること。

そんななかで建国の父は、事前の庶民の全面的なバックアップなしに
独立戦争を断行、政治の混乱・ドルドラムを突破した。

ここが教わらない米国の独立戦争の本質であり
今ワシントンでは、二人のステイーブが(バノンとミラー)
掲げるALT保守のゲリラ構想の根幹だ。

まあ米英の歴史を振り返ったところで
残念ながら、日本から建国の父のような指導者は現れないだろうが、
個人的には、いずれアメリカは分裂するので、
その頃には、しがらみのないミレニアルから
ヒーローが出ると期待するのみ。

それまでは、我々昭和人にとっては、
ひたすら自分の身の安全と、
安定したサラリーマン社会(経済)の延長が最良の国策となる。

ただし日本が憧れる堅固な米英の大人の関係も、
(日米関係は堅固でも大人の関係にあらず)
英国はAIIBに加わり、ちゃんと中国にもヘッジをしている。
そういう英国の老獪な二枚舌をみると、
安倍さんの懐への飛び込み営業は(日本のコモンセンス?)
トランプを喜ばせたのは事実だろう、、

2017年1月27日金曜日

ユーフォリアの源泉   時事通信社 AGRIO より

        

オバマ前大統領が最後のスピーチをするためシカゴを訪れた1月17日、CMEグループの取引フロアで、古く からの友人で現在は市場専門番組のCNBCのリポーターを務めるリック・サンテリと話をした。その際、彼のう れしそうな顔を見てはっとした。金利(債券)の専門家のリックも、番組ではずっと株には強気。トランプ勝利 後は完全に浮かれた株式市場だが、リックほどの経験豊富なプロの相場関係者がなぜこのユーフォリアを否定し ないか。その時、その答えがわかった。

◇有頂天な共和党関係者

そもそもリックを一躍有名にしたのは2010年のティーパーティー宣言だ。当時、リーマン・ショック後にオバマ政 権が繰り出した社会主義的政策(金融規制改革とオバマケア)に業を煮やしたリックは、テレビ番組の中で、 植民地時代、本国英国の圧制に立ち上がるきっかけになったボストン茶会事件の再現を宣言し。これをきっか けに共和党のティーパーティー系が勢いを増し、10年の中間選挙で民主党は下院の主導権を失った。

ただリックは 本来、ティーパーティー系のテッド・クルーズ派だった。番組内でも、今もそれほどトランプ好きの様子は見せてい ない。でもそのリックが喜びを隠さないのは、これでやっと大嫌いなオバマが大統領の椅子から去るからだった。

個人的にはトランプ勝利の可能性、その場合の金利上昇と、 中長期での株の上昇をいろいろな機会に発信してきた。しかし 今の株式市場の強気には賛同できない。理由はリックを含め、 周りの共和党関係者が有頂天であることが丸見えだからだ。

リックと自分の違いははっきりしている。彼はずっとオバマが嫌い だった。逆に私はオバマが嫌いではない。量的緩和政策やオバマ ケアなどの政策は賛同できないが、日本人としての中立的視点 でオバマ政権を見てきた。オバマはできる限りのことはした。就任 時の“チェンジ”の目標に対し、支持者にとっては結果は不十分 だったが、支持者はオバマの努力を認めている。

一方でリックたち 生粋の共和党関係者には、立場上、口には出さなくとも、心の 底では、「自分より若く、自分より優秀で、自分より高い理想を 掲げ、そして白人ではないオバマという存在からの開放感」が押さ えきれない。それが今のユーフォリアの源泉だと確信できた。

◇トランプはレーガンではない

この共和党の“有頂天”は、米国の歴史からはあってはならない心理的バブルだ。オバマの最終スピー チを聞くため、世界最大のコンベンションセンター、シカゴのマコーミックセンターを埋め尽くした聴衆。彼らは何が あっても今のトランプを受け入れない。それほどまでこの国は分裂した。もしこのまま米国民に共通の目標が見い だせないならこの国はどうなるのか。 ロナルド・レーガンを受け入れた民主党(レーガンデモクラッツ)、ビル・クリントンを受け入れた共和党は、ともに米国が頂点を極める前の上り坂のハイライトだった。

もともと政治では常に内戦状態の米国だが、著名投資家ウォーレン・バ フェットの言う「ゴルフでの左右のOB」を繰り返しながら、頂点に向かって 歩んできた。それが可能だったのは、国家が団結しなければならない旧ソ 連という敵の存在があったからだ。その8合目でレーガンが登場、彼の活 躍で冷戦が終わると、ビル・クリントン時代に米国は頂点を迎えた。ところ が、ジョージ・W・ブッシュ時代から下降が始まり、オバマの8年で再び8合 目まで下がった印象だ。

そこで登場したトランプは、米国が戦後築いた国際協調体制の「デフ ォルト」を一方的に宣言した。もちろん彼特有の駆け引きの部分もある。 だがグローバル化を推進めたクリントン時代、その中心にいたリベラルエリ ートは、ヒラリー・クリントンが大敗北をした今もトランプの言動は許せな い。

彼らはいまだにトランプの正当性に関して、ヒラリーが300万票上回っ たことを強調する。でもそれはワールドシリーズでインデイアンズがカブスを7 試合の総得点では上回っていたという怨嗟(えんさ)と同じ。予備選 で、オバマの後継者としてのバイデン副大統領や、ミレニアルが期待した サンダースを恣意(しい)的に退け、結果的に一番弱い候補ヒラリーの圧勝を妄信した民主党エリート層はそ の戦略的自滅を認めていない。

 興味深いのは、選挙中にヒラリー勝利を前提にしていたウォール街や大多数のヘッジファンドが、今はこぞって トランプ政権の可能性を前提に株式市場では強気に転じたこと。彼らは自分たちが住む大都会の感覚でヒラリ ー勝利を予想し、間違えた。マネーマネジャーとしては、この見込み違いをトランプの政策への期待で取り返そう としているのだろう。

今のところ株価は上がり、日本のニュースでも「皆トランプを嫌っていたが、今はトランプで良 かった」と初老の紳士がコメントしていた。しかしプロとして言うと「相場には、野村監督の名言である『勝ちに不 思議な勝ちあり』」はない。 トランプはレーガンではない。レーガンは東西の壁を壊したが、トランプは壁を造る人。レーガンの就任時、金 利は10%を越えていた。ところが今は超低金利時代が終わろうとしている。そしてレーガンの頃の財政赤字は 国内総生産(GDP)の40%程度だったが今は約100%。この状況では戦争でも起きない限り、共和党 保守派が、トランプの財政拡大に賛同する可能性はほとんどない。

◇中国の為替操作国認定が試金石

ではトランプはG・W・ブッシュのように戦争を起こす人か。トランプの目下の敵は、経済分野での中国。ここ ではリチャード・ニクソンを参考にしながらアプローチを変えている。ニクソンの時代の最大の敵は旧ソ連で、中国 はその次だった。ニクソンは旧ソ連を追い込むため中国に近づいた。今のトランプはその逆。中国を追い込むため にプーチンに近づいている。しかしその最終目的は中国から有利な「デイール」(妥協)を得ること。

ただこのス トラテジーでは、米国内でプーチンを悪者にしたい穏健派と強硬派の両方から突き上げが激しくなる。トランプ は先日の記者会見で、米国の大統領がロシアのプーチン大統領と親密なのは、“負債”ではなく“財産”だと力 説した。しかしケネディの例をみるまでもなく、米中央情報局(CIA)などの左翼系インテリジェンスを敵にし たリスクは大きい。

いずれにしても、就任後最初の注目は中国に対し、為替操作国(Currency manipulator)認定をす るかどうか。当初は就任初日に宣言するとしていたが、財務長官のムニューチン氏の議会承認も未定で、いった ん取り下げた。だがいずれ認定すれば、1994年のクリントン以来となる。

これは環太平洋連携協定(TP P)よりも重要だ。なぜならTPPではもはや相場は動かないが、当時とは比較にならない国力になった今の 中国に対して宣戦布告をすれば、報復を含め、金融市場はどんな展開になるか分からない。あの水と油のブッ シュ政権とオバマ政権でさえ、議会が中国への制裁を要望する中で財務省が宣言だけは避けてきたのは、その 不測の事態を懸念してのことだ。しかしそういう常識がトランプに通用するかどうか。まずは最初の試金石だ。

 ◇相場はどうなる、農業は国防産業に

いずれにしても、トランプはこれまでの常識を壊す人である。ところが、金融市場の期待は、トランプが新時代 を築く人であるかのような勘違いをしている。それは西郷隆盛や、ロベスピエールが新時代の英雄になることを織 り込むようなもの。はっきり言って不可能だろう。

ここから少し相場の専門的な話になるが、米国の著名な投資家にジェレミー・グランサムと言う人がいる。同 じ年齢層で日本人にもなじみのジム・ロジャースより、米国では尊敬されている。理由は、ジム・ロジャースがあま りにも過去の名声を使ったポジショントークで飽きられているのに対し、グランサムは一貫して主義主張を変えな いからだ。

結果、2000年と08年には株式相場の下落を当てながら、その前後で彼のファンドからは資金流出 が激しくなった。そして今、再び市場に弱気になった彼のファンドから資金流出という同じ現象が始まった。

 二度あることは三度あるのか。今度ばかりはグランサムも外れるのか。個人的な答えはイエス&ノー。なぜなら、 まず「カネ余り」の規模が2000年と08年とは違う。今は膨大なマネーが待機している。その過剰流動性の規 模は、ドットコム・バブル崩壊やリーマン・ショックをはるかに上回る。そして、1720年の南海バブル、1920年代 の共和党バブルに匹敵する、“中央銀行バブル”の崩壊プロセスは始まっている。

この規模のバブルの崩壊に最 も近い衝撃は、近年では89年の日本のバブル崩壊ぐらいだろう。 だから、これまでのパターンを越えた警戒が必要だ。言い換えれば、今の世界が直面しているサイクルは通常 の8年周期ではなく、もっと大きい、いわば「ビックピクチャー」の転換点であると考えるのが妥当。これは以前、時 事通信社の「金融財政ビジネス」(2012年2月6日号)で紹介した「4thターニング」という英米の覇権国家 のサイクル論が参考になる。

この理論をごく簡単に説明すると、米英の歴史は人間の一生に匹敵する80年程度のサイクルで大きな転 換があり、一つのサイクルには四つのコーナー(ターニング)があって、それぞれをつなぐ20年前後のトレンドが 生まれるというもの。

特に周期の最後の4thターニング期には、過去の80年で積み上げられた常識が崩れ、社 会の動乱を伴いながら新時代の模索が行われるという。 トランプの登場は、第2世界大戦という前回の4thターニングからちょうど80年であり、米国の歴史ではその前 の4thターニングが南北戦争(1861~65)、さらにその前は独立戦争(1775~85)だ。日本も黒船から 明治維新、そこから太平洋戦争まではおおむね同じサイクルになっている。

このような変動期、実体経済の規模に対し、デフレ期に中央銀行が生み出した多過ぎるマネーが、予想で きないトランプ政権でどう暴れだすか。株は上昇だけではない。個人的には、現在、国内総生産(GDP) 比120%程度の株式時価総額が、年内に70%程度まで減少する下落を想定している。

万が一にも、1937 年のように、大恐慌からいったん回復したものの、油断した金融市場の混乱によって挫折(米連邦準備制度 =FED=による速すぎた利上げが原因とされる)し、結果的に第2次世界大戦のような不幸に結びつくの は避けてほしい。ただし、あらゆる事態に備えることが必要であり、平時には有力な輸出産業だった農業が、最 も重要な国防産業になるかもしれない。

                  時事通信社 AGRIO 0143号(2017/01/24)より

2017年1月24日火曜日

トランプとポチ


http://fx-on.com/douga/gogojungletv/?id=75  

トランプ報道一色の日本。
アメリカのことなど放っておいて、
今こそ自力をつけると言う発想に、
ここまで大多数の大人の日本人がならないことは異様な光景。

安倍さんはトランプとの面会を断られたようだが、
トランプは戦後唯一のミリタリー専門高校出身の大統領であり、
今のホワイトハウスになって、初めて犬を飼わない大統領。

「友達が欲しければ犬を飼え」は有名なトルーマンの言葉。
(参考 http://marukano-gb.blogspot.com/2014/03/blog-post.html)

日米安保が存在する限り、日本にエッジは無い。
なぜなら、友達がいらない?トランプには、
擦り寄るだけのポチはいらないからだ。

そしてああ見えてトランプは本質を見抜く男。
日本は冷戦時代、アメリカに守られながら、
エネルギーを経済だけにつぎ込んだ、、は外れてはない指摘。

だから、その戦後体制がデフォルトするなら、
その体制で一番潤った日本とドイツが
一番時代のUNWINDの波を食らうのは必然。

この局面を打開するのは,
今では日米安保なしは考えられない昭和のオジサンではない。
期待は大谷君世代の日本のミレニアル。

全体ではまだよわっちくとも、本当はやれば出来るよ、
そのときが来れば。、





 



2017年1月18日水曜日

ブラックスワンの正体は美しすぎた白鳥

https://www.youtube.com/watch?v=2688hdIYJi4&feature=youtu.be

アメリカでは、国防相には、ずっと前から、
宇宙人に遭遇した場合のプロトコールが用意されている。

日本でも、やっと昨日のクローズアップ現代で、その可能性が取り上げられた。
そういう時代、いわゆる ”ブラックスワン”は いるのだろうか。

ニコラスタレーブがこのタイトルの本を書いたとき、
比喩は、自分たちの常識を超えた
知らないモノに遭遇した驚きをの表現だった。

その意味では、個人的には宇宙人は最早ブラックスワンの対象ではない。
強いて言えば、ゴジラが東京湾に現れたら、ブラックスワンだ。

トランプ時代リスクとは、ブッラクスワンがいるかではなく、
ブラックスワンは、実はホワイトスワン(美しすぎる白鳥)だった、、
と言うことだと思う。

そのあたりはゴゴジャンで、、

2017年1月10日火曜日

年初号  4thターニングの本質



せめて今年の正月ぐらいは心安らかに。
そんな思いから、今日まで年初の更新をしなかった。

しかしそろそろ正月気分も抜けたころ。
真面目なはなしをしてもいいだろう。

何年もかけて、何度も触れてきた4thターニング理論。
いよいよ本番である。

この理論はノストラダムスの予言ではない。
強いて言えば、シューペンターやコンドラチェフが近い。

本は、なぜそうなるかの過程を、世代が織り成す社会の変遷で、
解説したもの。だが、英米の歴史を知らないとむずかしい。

しかしトランプ政権の中枢を担うバノン氏はこの本の信奉者。
http://time.com/4575780/stephen-bannon-fourth-turning/?xid=tcoshare
何とかイメージできる物を探したところ、
ちょうどよいイラストを発見した。(冒頭に添付)

信じる人も、信じない人も、いずれ起こるべきことが起きたとき、
世界史はサイクルであることを知る。そして、
そこから立ち上がる若者たちが次のエリートになるということだ。

そういえば、年末にソロスがこんな寄稿をしていた。
https://www.project-syndicate.org/onpoint/open-society-needs-defending-by-george-soros-2016-12?barrier=accessyef

ソロスが何かいうと、すぐに相場のポジションと結びつける輩がいる。
でももうそんなレベルではない。

ソロスもバフェットもそしてグリーンスパンも同じ世代。
(サイレント世代:1925年~1945年に生まれた)

投資手法では、ソロスが月ならバフェットは太陽だろう。
ただしバフェットは、自分は長期投資の手法のまえに、
そもそも「卵巣チケットの勝者」であるとしている。

いずれにしても、世紀の投資家の二人を輩出したこの世代からは、
ついにアメリカの大統領は出なかった。アメリカの世代で、
大統領を輩出しなかった世代はこの世代のみ。

戦後をみても、ケネデイーから、ジョンソン ニクソン フォード カーター レーガン パパブッシュとずっとグレートジェネレーションの大統領が続き、
クリントンから一気にベービーブーマー世代へ移行した。

そのクリントンとGWブッシュの時代、戦後生まれのブーマー世代は、
自分たちの世代の失敗を、(イラク戦争とリーマンショック)
過去、どの世代もやらなかった中央銀行のQEで救われた。

そして更に若い世代から(ジェネレーションX)から颯爽と登場したオバマは、
サイレント世代のマケインを簡単に退けた。

当然だ。アメリカはミレニアルが最大の世代。
選挙権を得たこの世代が、オバマに投票したからだ。

しかしそのオバマの理想が中途半端に終わり、
トランプを見て今ミレニアルは失望の最中。

だが、もしトランプが彼らを引き寄せられないなら、
トランプにも次は無い。

その現実とは無縁に、
トランプを予想できなった人々のトランプへの期待。

トランプを嫌っていた人が、正月ニュースで、
トランプでよかったといっていた。

何度も言うが、トランプは古い体制を壊す人。
次のアメリカを創る人は、もっと若い世代から出る。

このトランプへのラプチャー、
はるかに2000年,、2007年を越えている。
酉が「有頂の天」を舞う新しい年が始まった。