ゴゴジャンTakizawa レター

ゴゴジャンTakizawa レター
ビックピクチャーとマーケットのメカニズムは車の両輪

2017年10月14日土曜日

選挙に関係なく、安倍さんの時代が終わると考える理由




日本は重要な選挙を控え、世界は今週は今年最大の国際情勢の山場?。そこで特別号として、今週の有料レターを抜粋。ただし一般読者向けの確認として、以下は可能な限り正確な情報をもとした推論であり、事実を保証するものではない。



From: Osafumi Takizawa
Sent: Thursday, October 12, 2017 12:28 PM
Subject: FW: Takizawa レター<選挙結果に関係なく安倍さんの命運が尽きていると考える理由>

サッカー・ラグビーの英国スポーツと
米国の4大スポーツは明らかに本質が違うが、(模擬戦争と見世物)
世界でアメリカ発祥のプロレスが根付いているのは日本とメキシコだけだ。

そんな中、今日の9時のNHKニュースでは、
冒頭から5分以上もトランプの悪行をやっていた。
なぜ今更日本の9時のニュースでトランプの悪行をやるのか。

恐らく、新聞各社で自民党優位が言われ、
世界のリベラルの影響下にあるTV局は、
安倍自民党を勝たせすぎないように、調整に出ているのだろう。

安倍さんが優位の最大の理由が北朝鮮として、
その「プロレス解説」は、安倍さんはトランプとタッグを組み、
悪役の金正恩をやっつけるというストーリー。
こんな単純なストーリーを信じるのはネトウヨだけにしてほしいが、
高度成長期、平和主義の日本国民はそのプロレスに熱中した。

ここでは、日本がアメリカの属国である以上、
安倍さんの命運はアメリカの描くシナリオ次第という立場。
よって現状の北朝鮮と世界情勢、さらに米国内の勢力図から、
仮に自民党が選挙に勝っても、安倍さんの命運は既に終わっていると思う。

理由は、北朝鮮について米中関係は煮詰まってきており、
金正恩を取り除くシナリオでは、党大会後の中国が中心になると考えるからだ。

まず中国はこの党大会で、2021年の共産党誕生100周年に向けて動き出す。
( こちらの有力情報と比較し、習近平個人の野望説の日本の解説は貧弱)
2021年の時点で、アジアにおける対米"カウンターインターベンション"を完了し
GDPでそこそそ米国に並んでいれば、それを達成した習近平は毛沢東と並ぶ。

さらにその先の5年でGDPでアメリカを抜いた時点で、
習近平は毛沢東を超え、4000年の中華思想の体現者になる。
ならその重要な期間を、西洋かぶれの「小僧」に邪魔されるのは困る。

金正恩の本当は、中国が大嫌いで西欧とアメリカが大好きな若者。
それを知る欧米の穏健派は、朝鮮半島での紛争阻止で団結している。
鍵となるネオコンをイランに注力させることで、
北朝鮮とイランが同時に進行する世界大戦は避けられる。

現状アメリカの75%はこの二つのシナリオに収斂される。
逆に言うと、安倍さんが言うとプロレスシナリオの危機、
1)アメリカが北朝鮮を先制攻撃する。
2)イランと同時の第三次世界大戦になる、、危機は、
せいぜいアメリカの勢力図の25%しか想定していない。

25%はという数字は戦後の平和ボケの日本には大きな確率だが、
その日本の平和ボケは、誰あろう自民党政治の結果である。

トランプが最後どちらのシナリオに便乗するかは未定。
だが、どちらにせよ、トランプが米中関係を超えて、
安倍さんとの関係を尊重することはない。
そんなことは、トランプが模倣するニクソン時代を
思い出せば明らかだ。そしてトランプが除外された場合、
国連演説で世界のリベラルを敵にした安倍さんに
旧G5のからの仲間はいない。(強いて言えばメイ首相ぐらいか)

最後にその「トランプの除外」について。
在任中バノンは、トランプが4年間大統領でいられるかにおいて、
ニクソンの時のような弾劾より、憲法修正条項25条4項を警戒していた。

修正条項25条は年初来ここでずっと触れたきたが、
反トランプ陣営は、衝撃のヒラリー敗北から、ずっと、
この条項の発動への策略を継続している。

この条項では、閣僚の可半数と副大統領のペンスが、何らかの理由でトランプが、
職務追行能力を失ったと議会に提案すれば、トランプは失職する。
(トランプは議会に復職を願い出ることは可能)
本来暗殺などの事態を想定したのが25条だが、
4項には病気や精神異常などの項目が含まれる。

だからこそ反トランプの主要メディアは、
ことあるごとにトランプの精神異常を掻き立た。
一方で今は北朝鮮やイランなどの核の脅威を煽りながら、
抱き合わせで、裏ではトランプが任命した閣僚の半分から、
トランプの政策実行能力への懸念を引き出すように仕向けている。

そんな中、トランプがケリーを国土安全省長官からWHに横滑りさせたのは、
ニクソンに引導を渡したヘイグ長官の再現を狙う敵の策略を知った上で、
修正条項25条の適用ではキーパーソンになるケリーを閣僚から外した安全策。

何度も言うように、バノンとトランプは刎頚の友ではない。
バノンは2018年の中間選挙でトランプを裏切りそうな共和党の古株に対し
予備選で対抗馬を立てた。一見トランプの後方支援をしながら
実はトランプにプレッシャーを加えている。
(バノンは9月に香港で習近平の側近中の側近の王岐山と秘密会談)

いずれにしても、アメリカでは既に中間選挙の戦いが始まっている。
過去のアメリカは、国内の戦い(選挙)のために、
外での侵略戦争を厭わなかった国。巻き込まれた世界。
だが世界はそのアメリカの横暴に振り回されなくなってきている。

その象徴が今週のIMFや中国共産党大会。
そんな中で、アメリカへいまも忠誠心を示しているのは
ざっと見て、安倍自民党と、そのプロレス解説を信じる日本国民だけ、、

rom: Osafumi Takizawa
Sent: Wednesday, October 11, 2017 12:43 PM
To: Osafumi TakizawaSubject: Takizawa レター <男らしさのない駆け引きの結末>
From: Osafumi Takizawa
Sent: Tuesday, October 10, 2017 10:54 AM


2016年の調査で、平均的アメリカ人男性(30代~40代)の握力は
1985年の同調査と比較し20%も落ちているという。
同じ下落幅なのが代表的男性ホルモンのテスタステロンの量。
こちらも減少している。

男性ホルモンは、ニコチン摂取の低下とも連動しているらしいが
男性ホルモンが落ちた?今の若い男達の間で顎鬚がブームなのは
見せ掛けだけでも男らしいさを演出したい防衛本能ではないか。

https://www.forbes.com/forbes/welcome/?toURL=https://www.forbes.com/sites/neilhowe/2017/10/02/youre-not-the-man-your-father-was/&refURL=https://t.co/OGyBN1yVlb&referrer=https://t.co/OGyBN1yVlb#1480d94e8b7f

その矛盾が出たのは、アメリカのワールドカップサッカー予選。
アメリカの若者がリベラル化し、NFLの視聴率が落ちる一方、
サッカーを観る人は増えた。にもかかわらず米国代表チームは弱体化。
ワールドカップ予選を勝ち抜けなかったのは、リベラル化の矛盾が現れていると思う。

同じように、リベラル勢力は日々トランプを追い詰めているが。
まだ完全には追い詰めることは出来ていない。むしろ運はトランプに味方。
アメリカを襲うハリケーンと山火事。史上最悪という表現も、
政治上は苦境のトランプには神風の効果。
ただ個人的には、科学者がUPDATEしたイエローストーンの大噴火の時期は看過できない。
本来数千年の一度の頻度のはずだが、向こう数十年で必ず起こるだろうという予想。

http://www.ibtimes.co.uk/yellowstone-supervolcano-could-erupt-much-more-quickly-previously-thought-1642708

いずれにしても、早晩自然災害がインフレをおこしたとき、
時代遅れのフィリップスカーブでインフレを起そうとしたこの人たちの命運がどうなるか。
https://www.ft.com/content/333b3406-acd5-11e7-beba-5521c713abf4
そしてインフレを知らないまま、無重力の(落ちる恐怖心が欠落)
銀河鉄道のジャーニーを楽しむ相場はどうなるか。
それを見極めるまでは、「日ばかり」が基本。

外部要因として、プロの運用者は「今年の仕上げ」の時期に入っている。
ビギナーズラックの新人も、或いは年初は弱気でやられ
遅れてロングにしたヘッジファンドも今はプラスに追いついた。
そこで11月末までの最後の勝負材料は、出遅れ感のある日本。
100兆円ファンドの日本に強気のコメントが出る中、
CNBCでは「選挙はABEの勝利」と言う気の早いコメントもあった。

https://eblnews.com/video/1-trillion-money-manager-shares-key-us-growth-226314

そんななかで、最重要なイランと北朝鮮の問題は以下の3つの記事がよい。
まず米朝の具体的なパイプがどうなっているか。
そしてイラン情勢が北朝鮮を巻き込むと、なぜ第三次世界大戦へ飛躍するのか。
そしてなぜヒラリー系のリベラルがイランとの合意破棄を支持する一方で、
オバマ系のリベラルは合意維持を主張するのか。
それぞれを整理しておく必要がある。

<ヒラリー系のリベラルが、イランとの核合意破棄を主張する理由>
https://www.theatlantic.com/international/archive/2017/10/iran-nuclear-deal-trump-decertification/542520/?utm_source=feed

<オバマ系のリベラルが、イランとの核合意維持を主張する理由>
https://www.theatlantic.com/international/archive/2017/10/iran-nuclear-jcpoa/542517/?utm_source=feed

<リベラルと共和党穏健派が第三次世界大戦を警戒する背景>
https://www.theatlantic.com/international/archive/2017/10/corker-north-korea-trump/542514/?utm_source=feed

最後に、15日のイランとの核合意破棄での注目点は以下。

1)トランプは合意をDecertifyするのか。
2)トランプは合意そのものからの撤退を表明するのか。

1)も2)最終的には上院の判断。(51票)
そして
1)なら、米国は協定に留まるが、他国との協議継続の見直しに入る。
2)なら、米国は英仏独の他国にかかわらず撤退。米国は対イランに対し再び経済封鎖を発動する。

つまり2)なら、米国のお家の北朝鮮を材料にイランへ宣戦布告。

お家芸としたのは、まずルーズベルトは
パールハーバーで事実上は大西洋戦線優先策をとったこと。
日本の攻撃で対ヒトラーを優先したのは、
民主党の母体のユダヤ系への配慮とチャーチルへの強力。
だが究極の目的は翌年の国勢選挙への準備。
だから米軍は直接ドイツを攻めずアフリカへ上陸した。
そして、同じお家芸を使ったのが、アフガンからの攻撃でイラクへ侵攻したブッシュ。

ただし、こんなことを続けていると米国はますます孤立する。
イランとの核合意破棄は英仏独露は反対するはず。
これらの駆け引きは、IMFなどで米国の横暴を世界がどう見るかに直結するだろう。


To: Osafumi Takizawa
Subject: Takizawa レター <金正恩のゲームの理論は一人相撲>

2017年はこれほどAがI市場を席捲しているにもかかわらず、
平均ではいわゆるクオンツ系ヘッジファンドのパフォーマンスは、
インデックスに遠く及ばない。(平均1%弱)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-10-09/humans-beat-computers-with-light-street-hedge-fund-gaining-44

添付から想像するに、ボラにせよ、価格にせよ、
最後にリスクをニュートラルにするアルゴでは、
純粋に押し目を拾う膨大なパッシブ系に(インデックス)
巻き込まれてしまうイメージ。

いずれにしても、今の相場では「駆け引き」は負け。
個人的には、80年周期の最後には、(4thターニング)
そういう時期もあると割り切るべきとの考えだが、
一方で国際政治での北朝鮮をめぐる駆け引きは、
どこまでがプロレスかは微妙なタイミングになってきた。

昨日も触れたように、IMFが終わる15日は
トランプはイランとの核合意をひっくり返す可能性が高い。
ここで歴史的には、前回の朝鮮戦争の終わり方が、
現在につながる国防での「ゲームの理論」のスタートであったことは重要だ。

トルーマンから朝鮮戦争をひきついたのはアイゼンハワー政権。
ダレス長官は、(日本ではダレスの恫喝で有名)インドのネールに
極秘裏で米国は中国に原爆を使うことを決断したと告げる。

米国の研究者は、当時の中印関係から、アイゼンハワー政権は
情報が中国へ漏れることをあえて計算していたとする。
なら昨日の米国の情報が北に漏れたというニュースは注目。
米国は韓国から情報が漏れることを想定し、金正恩に強く妥協を促した可能性を感じる。

結局、朝鮮戦争の停戦合意では、
インドから中国に漏れることで毛沢東は和平に合意するとの駆け引きは
結果的に米国の思い通りなった。

しかし朝鮮戦争が停戦になると、
米国はICBMと宇宙開発でソ連に先行された事実に衝撃を受ける。(スプートニクショック)
米国ではミサイルギャップ論争が起こり、その危機感で米国は核弾頭を拡大させた。
その過程でランド研究所でゲームの理論の信奉者だったハーマンカーンが唱えた理論。
敵の先制攻撃を上回る圧倒的な報復力の誇示で、その先制攻撃を抑止するという考え方。
このゲームの理論がクレージーな米ソ軍拡への根底になり、
同じくゲームの理論の研究者のキッシンジャーによって、
ニクソン大統領はマッドマンセオリーを展開。
ニクソンの隠れファンのトランプは、国内外を問わず、
選挙戦から今に至るまで、ずっとゲームの理論を実践している。

このトランプを真に受けているかのような安倍さん。
そしてその安倍外交を褒めちぎっている安倍ポチネトウヨタレント。
彼らの煽動で自民党を応援する日本は、滑稽というよりもむしろ哀れだが
米国が小国北朝鮮相手にこれ以上ソ連と同じゲーム理論に付き合うことはないだろう。

米国が北朝鮮を攻撃する前提条件は、ずっと前からこちらの専門家で一つの共通点。
現在9カ国の核保有国で、米国に届くICBMを持っているのはロシアと中国だけ。
米国が北朝鮮を叩く理由は、日本で一般に言われるそのミサイルが危険だからといより、
北朝鮮のような小国が、米中露の三国志に割り込んでくることを、絶対に許さないからだ。
それは中国もロシアも認識しており、彼らのゲームはその範疇である。

金正恩に情報を渡している在米朝鮮人勢力はそんなことは承知しているはずだが、
もし金正恩の保身が読み違えると(中距離で満足せず、ICBMの実験を成功させる)
その時はまず韓国株が動くはず。一見能天気に上昇を続ける韓国株だが
実はポイントは押さえている可能性が高い。(北朝鮮はここまではプロレスと割り切っている)
しかし米国内にミッドウエー海戦勝利を真っ先に伝えたのが
新聞でもラジオでもなく、NYSEだったように、
本当のリスクでは真っ先に売られるはずだ。

いずれにしても、金正恩の命運は中東情勢次第。
一緒に巻き込まれれば彼も終わり。ベストシナリオでロシアへの亡命か。
ただし、もし米国の矛先をイランにだけに転嫁できれば金正恩の勝ち。
中距離ミサイルと核だけなら許されるなら、
日本は核武装というナラテイブへ。


From: Osafumi Takizawa
Sent: Monday, October 09, 2017 8:08 PM
To: Osafumi Takizawa
Subject: Takizawaレター <ドル覇権終焉までの残り時間>

まず今週は、AIの感応度とは別に
ジオポリテイカルは今年最後の山場を意識。
北朝鮮に加え、イラン問題も結論が出る。

そして注目のIMF。
以下は"メーテル"(ラガード)が、
アメリカの覇権維持において、
プーチンや習近平よりも厄介な存在である証拠。
https://www.wsj.com/articles/forget-bitcoin-have-you-heard-of-imfcoin-1507228382?cx_testId=16&cx_testVariant=cx&cx_artPos=1&cx_tag=contextual&cx_navSource=newsReel#cxrecs_s

歴史の転換という意味でこのIMFは重要。
71年のドルショックで、ブレトンウッズ後のドル基軸崩壊を恐れたニクソン政権。
キッシンジャーはサウジと結託してペトロダラー制度を導入した。
だがそのサウジ国王が先週はロシア訪問。恐らくプーチンと何かを約束した可能性も。
既に中国はサウジと原油決済でペテロダラーの外へ踏み出している。
そこにIMFが加勢する。ドル機軸崩壊へ彼らが動いているのは明白だ。

皮肉だがIMFと世銀の重要性が逆転したのもニクソンの功罪といえる。
ニクソンが変動相場へ移行しなければ、IMFがここまで重要になることはなかったはず。

米国はプレトンウッズで、世銀を自分の管理下にした。
一方で当時は重要性がないと判断したIMFの人事権は欧州へ渡してしまった。
(ケインズとホワイトの取り決め)

スノーデンは、ストラスカーン事件は、自分の言うこと聞かなくなった
IMFの人事を、アメリカが取り返そうとした一端であることを示唆。
しかし後任のラガルドも、アメリカのポチにはならなかった。

英国ポンドからドルへ世界の基軸が移るのは30年かかっている。(1914から1944)
ならドルも時間をかけて地位を譲るはず。だがブロックチェーンなどのテクノロジーは
その時間を想像以上に早める可能性がある。そのあたりを米国がどうするか。
最終的には、其れがビトコインの命運を決めるのではないか。

そんななか、トランプは15日までにイランと核合意に関し、
イランが遵守しているかどうかの判断を示す。

もしトランプがイランの非遵守を宣言した場合、(その可能性は99%)
議会(上院)は条約としての合意の存続について60日以内に決定する。
もし議会もトランプの判断に同意すると、事実上米国は条約を脱退することになる。

そこからは、ゆっくりと、イランの核施設を空爆するかの話題へ。
そこにカタールとサウジの状況も絡みながら、北朝鮮の運命も絞られてくる。

イランと一緒に北朝鮮も叩くか。今のところその可能性は25%だろう。
反対75%の内訳は、絶対阻止のリベラル50%と共和党穏健派の25%。
その共和党の代表格が、トランプは第三次世界大戦を引き起こす、
と警告したボブコーカー。

北朝鮮でこのアメリカを頼り切っている日本の国防。
日本の国防論は、自民党はそのままアメリカの属国を続ける国亡。
左翼は中国の属国へ移行する国亡。

2017年8月30日水曜日

大いなる幻影



「大いなる幻影」非常に評価が高い1937年のフランスの反戦映画。(個人的には未鑑賞)
映画の原作は1909年にノーマンエンジェルが書いたThe Great Illusion。こちらは今
WEBで読み始めたところだが、映画と本では内容は異なるようだ。

映画は第一世界大戦の悲惨な経験を踏まえ、台頭するヒトラーを警戒した反戦映画。
一方でノーマンエンジェルの原作は、まるで今のグローバリストたちが前提とするマッキンゼーのリポートのような内容。

1909年の時点で人々は戦争の愚かさに気づいており、キャピタリストはインターコネクト
した世界経済での大戦争のコストとリターンは自明、戦争によるメリット拡大は最早幻影でしかない(The Great Illusion)と断言している。

本は発売直後から大きな影響を及ぼしたらしい。だが、結局7年後には第一次世界大戦が勃発。その反省と警戒を兼ね、本の著者のエンジェルには1931年にノーベル平和賞が贈られら、そしてフランスでは大作映画「大いなる幻影」が製作された。
だが、結局ヒトラーは止められなかった。

当時のノーマンエンジェルと今のグローバリストの言うように「戦争のメリット」は大いなる幻影か、あるいは、そのような彼らの考えこそが大いなる幻影か。
また試されるだろう。


<投資の天才のフェーズの読み方>

<ハリケーンとミサイル、ピンチはチャンス>

2017年8月4日金曜日

300人の金融ph.Dの頂点はトラック野郎になり損ねた男?



https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-08-03/is-gary-cohn-a-good-pick-to-head-the-fed



< 2017年2月1日のTakizawaレター抜粋 >



このFOMCの結果は、二日間も一体何をしていたの?と聞きたくなる内容。
学者集団とはいえ、直感ではあまりの相場観の無さに驚き。

QE時代、FEDは意図的に利上げにむけての「から元気」を言い続けた。
今のFEDは後2~3回利上げをしたいのが本音のはず。
にもかかわらず、今日露呈された行動力では、(ステートメントの中味)
利上げなどできないまま、次の下降トレンドになるか、
あるいはイエレンでさえ心配するシナリオ、
カーブに遅れ、急激な行動に迫られ、
結局、望んでいない結果になるパターンを想定するしかない(1937年型)。

こういう様をみると、
トランプがGSからCEA長官にゲーリーコーンを入れたのは、
学者だらけのFEDの大改革を前提に、彼をイエレンの後釜に据えるためという、
最初はありえない、突拍子もない、と思った噂に現実味を感じる。

そもそもWSでは圧倒的な頭脳集団のイメージのゴールドマンサックス。
だがコーン氏の最大魅力は、その体育会系の馬力だったとされる。

元々鉄鋼会社へ入ったコーン氏は、早々にそこに見切りをつけ、
NYマーカンタイルのピットに飛び込んだ。
社員研修でNYのマーカンタイルを見学したコーン氏は
大男がひしめき合うトレーデイングピットに感動、
そのままオプションピットの親分に自分を売り込んだ。

翌日の正式な面接の際、
オプションの知識などまったくないにもかかわらず、
一夜ずけの知識と張ったりの迫力で仕事を得たという。

小学生のころ、平均的な子供に比べ
国語力が遅れていることで、コーン氏の担当教師は、
将来は腕のいいトラック運転手を目標すのがベストの選択ではと親に進言したという。

http://nextshark.com/heres-the-ballsy-move-that-got-goldman-sachs-number-2-man-his-first-job-on-wall-street/

そのコーン氏がピットトレーダーからGSの筆頭社長になれたのは
ゴールドのセールスマンからGS会長になったブランクファイン会長とのめぐり合わせ。
90年代にGSはこぞってフロアーオペレーションの会社を買収。
その会社の中にブランクファイン会長とコーン氏がいた。

ブランクファイン会長はそれでもハーバードでマスターを取っている
しかしコーン氏はこちらでは一流扱いされないアメリカン大学の学士だけ。
そのコーン氏がGSで出世できたのは、目標を達成できない部下に対しての
"強烈な指導"だったことは、WSJでも取り上げられた。

いずれにしても、今はあのトランプが米国の大統領だ。
そしてあのバノンがその政権のストラテジスト。
それだけではない。世界で250万人の女性が反トランプの大行進をした翌日、
民主主義などもう辞めて大統領令だけにすべきとコメントしたピーターテイール。
彼はトランプ政権のハイテク業界への指導で多大な影響力をもつ。

アメリカの政権がこのような強烈な個性集団なら
次のFED議長がゲーリーコーンだとしても驚かない。
その場合、戦後ずっとFEDの下にいた金融村の学者型エリートは
心の準備をしたほうがいいかもしれない。

そんななか、イエレンは昨年までのトーンをすこし変えた。
財政と金融の共同作業の必要性をトーンダウンしたのだ。
恐らく、彼女はアニマルスピリッツが点火された状態で
トランプが財政出動を実行する場合、(インフラ投資)
既にジャブジャブの流動性はどうなるか。
急に恐くなったのだろう。

オバマ政権下ではFEDがいくらQEをしたところで、たちまち資金は凍りついた。
FEDのバランスシート拡大に比例しながらも、
氷の塊のままm2まででとどまっていた資金が
トランプによって解凍を始めたらどうなるか。

予期せぬインフレ対応で、マーケットが脱線するのを
恐がり出したような雰囲気だ。(急騰の後の急落)
結果、何もせずステートメントもどこかびくびくしている。、

こういう時代なら、個人的には、
ゲーリーコーンFED議長を見てみたい。


2017年7月14日金曜日

外交の直観力とスピード感


 30年戦争でカソリックのフランスを勝利に導いたリシュリュー



       ナポレンに使えながらナポレオンを個人に罪をかぶせてフランスをすくったタレーラン 


ヒトラーが来ると英国に亡命しながらいつのまにか勝者になったドゴール 



              もしかしたら天才型外交の伝統の引き継いた?



NYTIMESと並ぶ反トランプリベラル系メディアのAtlantic。
同誌がこのタイミングでベトナム戦争拡大 のきっかけとなった、
トンキン湾事件を取り上げたのは、明らかにトランプへのメッセージ。

ただ記事は高級紙とは思えないバカバカしいいナラテイブ。
既にトンキン湾事件はアメリカが仕組んだことは常識。
にもかかわらず、米軍が魚雷発射として処理した影は、
当時のレーダー担当者によればSEA CREATUREだったいう内容。

https://www.theatlantic.com/science/archive/2017/07/giant-pyrosomes-vietnam-war/532893/

恐らく、表面的には見えないが、
水面下では、ワシントンの一部で大規模戦争への画策があるのだろう。
なら場所はどこだろう。中東か、北朝鮮か。
前者なら、リベラル派こんな面倒なことはしないと思う。
むしろシリア攻撃はロシア攻撃に繋がるので歓迎だ。

大規模戦争はもちろんアジアを想定してのこと。
それを望まない中韓の影響下のリベラルが、
過去を持ち出して警告している。

しかし、総じてここまでリベラルのトランプの攻撃は、ポイントがずれている。
今はトランプの息子とロシアの関係で、本人を弾劾まで持ち込む作戦。
だがロシアのハッカーが不正に入手したヒラリーの材料をトランプ側が使ったとしても、
それで国家反逆罪を立証するなら、ハッカーのスノーデンが、国家から盗んだ情報を、
彼を英雄として公開したリベラルメディアは、まず自分たちを国家反逆罪で訴えないとおかしい。

こんな程度では、米国内のリベラル化は進んでいても、
2018年の中間選挙で民主党が勝ちきることはむずかしい。

因みに1998年の中間選挙はクリントンの弾劾プロセスの最中だった。
もともと共和党は「ホワイトウオーター」で弾劾へ持ち込みたかった。
しかし決め手にかけ、結局は「モニカ・ルインスキー」で攻めるしかなかった。
結果は下院は共和党が4票増やしたが、上院は増減なし。
上院の民主党優位は変わらず、弾劾は不成立になった。

ロシア疑惑では、ニクソンの「ウオーターゲート」は無理だと思う。

そんな中でのあわただしいトランプの訪仏。
ずっと前から計画されたのではなく、
直近でマクロンが直観力で招待したものだ。

それ応じるのも、ある意味でトランプの余裕。
ただこれで、G20でマクロンがトランプに寄り添った理由がわかった。
ここまでのトランプとマクロンの関係を整理すると、
二人が会ったのはNOTO会議が最初。
大統領になったばかりのはマクロンはトランプと挑発的な握手。
30歳も年上のトランプは、後で「若造になめらた」漏らした。
https://www.ft.com/content/9b8d2a64-5c17-11e7-9bc8-8055f264aa8b?mhq5j=e1

もしかしたら、それも多少影響したかもしれない。
トランプは直後にパリ協定脱退を正式に表明した。
そこからマクロンは反トランプの挑発を加速した。


Make Our Planet Great Again'


しかしG20の準備で電話会議をした際、 
マクロンはバスチーユ記念日(Bastille Day)に
トランプを招待することを申し出た。

トランプはG20から帰国する。
いくら大統領専用機が快適とはいえ、
フランスへ直ぐまた出かけるのは効率は悪い。
しかし電話から暫くした6月27日トランプは承諾した。

30もの歳の差がある米仏のリーダー。
明らかに個性と価値観は違うが、直観力で対峙すると、
外交スケジュールとはこうなるものなのだろう。
とても日本の外交では感じられないスピード感。

マクロンはトランプを招待する理由として、
今年は米軍が第一世界世界大戦で連合軍として
フランスに到着してちょうど100年になることを持ち出した。

言うまでもなく、二度の世界大戦は、
米軍がフランスに上陸したことで勝負がついた。

建国以来、米仏は米英と別の意味で大人の関係。
世界大戦での米国の栄光を持ち出すのは、
マクロンの二つの計算が窺える。

1)好戦的なトランプの自尊心をくすぐりながら、
2)過去の米国の世界へのコミットをトランプに示すこと。

トランプがこのスケジュールで招待を受け入れたのは、
それに応えてのことだ。

どうみても、トランプが一番嫌いなのは弱虫タイプ。
初対面でマクロンは年上の自分を挑発的したが、
トランプも若い時はそういう男だった。、
だから、多分トランプはマクロンが嫌いではないと思う。

其処にこの演出。
マクロンは、当初自分が感じた以上の天才なのかも。

ローマには抵抗しなかったフランス。(できなかった)
ライン川でローマを撃退したドイツ。

リシュリューは、フランスはカソリックを代表する大国でありながら
30年戦争ではプロテスタント側についてハプスブルグに勝利。
ブルボン朝の最盛期へ。

タレーランは、ずっとナポレオンをささえながら、
彼が敗北すると、ウイーン会議では責任をナポレオン個人になすりつけた。
そして敗戦国のフランスが、なぜか会議で実質の勝利者へ。

ドゴールは、ヒトラーに対抗せず
さっさと英国に逃れたが、ソ連と米国に
ドイツが負けると、いつの間にかフランスは栄光の戦勝国に名を連ねた。

強いがゆえに直情的なドイツとは好対照なフランス。
日本は、ドイツの真似はできるかもしれないが、
フランスの真似をするのはむずかしい。

2017年7月5日水曜日

独立記念日と空気のような善意





今のアメリカは、植民地時代の最後、
すぐ後に起こる独立戦争では援軍を贈ってくれたフランスと戦っている。
いわゆるフレンチインデイアン(7年)戦争だ。

アメリカ側の主力は本国イギリスの国王軍。
英仏本国の代理戦争が、植民地を舞台に繰り広げられたわけだが、
若き日のG.ワシントンは、対フランスのゲリラ戦に参加している。
その経験が、次はそのフランスから援軍を受け、
イギリスからの独立を勝ちとることに役立つことになる。

簡単にお浚いすると、アメリカの独立は、
ジョージ3世に敵対するルイ16世によって援助された。

フレンチインデイアン戦争で植民地を守ったジョージ3世が
発生した財政難をその植民地への増税で対処したところ、
13の植民地がそれに反発した。

怒ったジョージ3世は国王軍による植民地防御の任務を解くと、
国王軍を殺したテロリストたちが大きな反乱軍になり、
その後独立の大義を得て、後の歴史では正義の人になった「建国の父」が
ルイ16の援助でジョージ3世に植民地統治を諦めさせた。

ただアメリカの独立がフランス革命を勇気付けたなら、
ルイ16世は自分で断頭台を呼び込んだ皮肉が残る。

このように、建国以来複雑な駆け引きを繰り広げる米英仏。
今西側諸国で米国に最も敵対するのはフランスだろう。

ただフランスは外交・メディアでは、
直情的で嘘が下手なドイツを矢面に立て、
自分は一歩下がる老獪さをいかんなく発揮している。
もしメルケルがトランプと対峙すれば、マクロンは両者をなだめるのではないか。

そのフランス革命の象徴が自由と平等なら、
アメリカは、Home of Braveと land of Free。
勇気と自由は国歌の最後に登場するアメリカの象徴として
フランスの国歌も「戦場の歌」なのは有名。

調べると、G7 の各国の国歌は概ね勇ましさが強調されている。
例外は日本だけ。「君が代」には戦場の勇ましさはない。
ひたすら世の安寧を祈願し、その象徴である天皇に感謝するような詩。

「君が代」が平安時代の古今和歌集なら当然だが、
これならば天皇を戦争と切り離してしまえば、
日本国民が再び叛旗を翻すことはない。
GHQが1年で「君が代」の復活を許したのもうなずける。

同じ敗戦国のドイツでは、国歌はハイドンの美しいの曲線は残された。
しかしドイツ人の絶対的優位を強調した一番の歌詞はいまだ否定されたままだ。

(注)因みに英国国歌は女王(国王)への畏敬で「君が代」に近い。
でも国王の力で外敵に勝つという勇ましさは残っている。

いずれにしても、日本以外の先進国の国歌は、
勇気を持って戦い、自由や平等を勝ち取ったことを誇りとしている
それに比べると、国歌で長寿と天皇中心の安寧を謳う日本は異質だ。

戦争から70年。今ではそれが日本のすばらしさとして定着。
戦争は全て悪だったとされている。それが、
「国のために戦うか」、という調査の栄誉ある最下位。

でもこれで本当にいいの?
戦後の日本社会は、天皇制をコアに、
アメリカの傘下で戦争には参加しないバランスのなかで成熟した。

この構造の番人が自民党。
今回都議選では小池さんが勝ったとはいえ、
日本人がこの構造を自分からやめる可能性は全く感じない。
しかしアメリカの事情は別である。

アメリカは日本が戦争で負けたアメリカとは少しずつ違ってきている。
 Land the Free はそのままだが、リベラル化が加速するなか、
Home of Braveかどうかは微妙だ。

なぜなら、レーガン時代に理想と覇権の目標に達した後、
米国社会では、大統領が共和党でも民主党でも、
国益とは、経済の優位性と国内のコントロール。
反テロなどの政策はそのための材料にすぎない。

その延長で日米同盟について言うなら、
そもそも「同盟」は日本側の勝手な訳。
アメリカにとって日米安全保障条約は、
あくまでもアライアンスである。

つまり日本人が同盟という響から期待する、
マフィアの血の契り、あるいは宗教で繋がった神との約束や盟約
(Covenant)の感覚はない。 

よって尖閣ためにアメリカが中国と戦うなど、
あってはならないシナリオである。
日頃アメリカ人の中で暮らす立場で断言するが
トランプ大統領が何を言っても、
尖閣でアメリカが中国と戦争をする世論の土台は全く感じない。

ところが、自民党をはじめとする日本の戦後システムのエリートは、
一番肝心なアメリカの事実を日本に伝えようとしない。
むしろごまかす。そんな中、国民の関心は政局や内輪もめ。
ジャーナリストを名のるメデイアはワイドーショーとして
視聴率重視の煽りを展開している。

ならこの表も何も変化をもたらさないだろう。
恐らくブーマー世代はひたすら年金を心配し、
恐らくジェネXは組織での立場と子育てで乏しく、
恐らく社会のボラテイリテイーを知らない若者は
スマートフォンを離さない。

ただ表を良く見ると、平和的でリベラル大国の北欧は、
自国を守る覚悟ではどこも上位だ。

キリスト教が広まる前のバイキング社会には
野蛮とサクリファイスが共存していた。
その強さがヨーロッパの歴史を変えた。
北欧の福祉にはまだサクリファイスが残っている。

一方サクリファイスを伴わない空気のような善意。
歴史的にはそれがほとんど意味を成さないことは、
12世紀の東西を代表する知識人の聖ベルナールと親鸞が指摘している。

なにやら再び蔓延してきたこの空気が、
この4thターニングの出口でどうなっているのか。
アメリカの独立記念日にじっくり考えたい。

2017年6月30日金曜日

週末の衝撃  

有料レターのタイトルの漢字を間違えたことを
FXON のツイッターを観て今になって気づいた。

本来タイトルは「週末」の衝撃。
ところが「終末」になってしまっていた。
週末と終末では意味が違う。まだ終末ではない。
とんでもない間違いだった。

以下に本文を抜粋した。


                                             ステイ-ブバノンが目指すはクロムウェル       
      
           
週末のNHKスペシャルに衝撃を受けた。
佐藤名人が勝てなかった将棋ソフトの「ボナンザ」。
開発した山本一成氏いわく、自分で学習をするボナンザが、
今どうやってプロのトップ棋士に勝っているのか、
最早自分にも説明できないというのだ。

数年前に自分のツイッターにHALの写真を据えた。
HALは1968年公開の「2001年宇宙の旅」の「主人公」の「一人」であり、
自分で考えることを始めたAIの「HAL9000」が、
それに気づいた人間が自分の電源を切る前に、
人間に先回りして人間の生命維持装置を外す役割(宇宙船員)

将棋ソフトは将棋のルールから離れることはないとしても、
JPモルガンが言うところの、"今のEquity市場の値動きの60%はAIの産物"が事実なら、
そのルールは、政治はともかく、実態経済や企業業績という本質とどこまで相関するのか。衝撃とは、ここがわからないと、相場観の立てようがないということ。

さて、フェイスブックの友人に感想を聞かれたので
日本では週末にNHK・BSで放送されたという
トランプ政権の黒幕「バノンの戦い」を観た。 
https://www.youtube.com/watch?v=fciSYke-NMc

3月にバノンの更迭説が出たその際、
ここでは一貫してトランプが再選を狙う限り、
バノンを切ることはできないだろうと示唆した。

今のところ結果はそのとおりになったが、
番組の内容は、その理由がよく出ていた。

そして一見無関係だが、本日イタリアがEUのルールを無視し、
ベイルインではなく、ベイルアウトで国内の銀行救済を決めたことは、
バノンという人間を考える上で非常に重要である。

まずトランプ政権で歴史に精通しているとされるのが、
マチス国防長官とマクマスター補佐官。
さらにこのバノンだ。(全員軍人)

バノンの影響を受けたトランプが、
時より自分でおかしな事を言うのは愛嬌として、
恐らくバノンにとって「4thターニング」は膨大な知識の一端にすぎない。

そしてそのバノンが自分と重ねる歴史上の人物はトマス・クロムウェル。
クロムウェルは、英国を欧州の外れの島国から一流国家へ変貌させたヘンリー8世の執事。

ヘンリー8世はシャルル王以来、
欧州の国王が重んじたカソリックの古いルールを無視。
結果的に英国をローマ教皇の支配から脱却させた。
その過程で、人格者であり、ヘンリー8世の友人であり、
古いエリートの代表格だったトマスモアを失脚させたのがクロムウェルだ。

クロムウェルはトマスモアが守ろうとしたカソリックの終えを終わらせ、
寺院の力を削ぐ進言をヘンリー8世にした(トマスモアは斬首)。
ただ強引なクロムウェルの手法は、ヘンリー8世を囲むの古い世代に疎まれた、
そしてちょっとしたミスで失脚、自分自身、ロンドンタワーの断頭台に消えた。
(ヘンリー8世の再婚相手に不美人だったドイツ王女を選んだ)

その際、彼の首を落とす執行人を酔わせ、
苦しみを味あせながら首を落とした経緯が逸話になったのは、
彼がどれほど憎まれていたかの証明だろう。
恐らく、バノンは自分にも同じ運命が来る可能性を覚悟している。

そしてここでの注目は、
宗教改革は破天荒なヘンリー8世の人格に端を発したとして、(離婚)
国民世論構築でクロムウェルが使った手段は、当時としては画期的だった書物。

グーテンブルグが1455年に初めて聖書を印刷するまで、
聖書は、カソリック寺院の僧が2年かかって一冊を書き写す貴重な物だった。
当然流通していない。よってキリスト教は、バチカンを頂点にする
カソリック寺院僧侶たちの「語り」が布教を支えた。

そうなると、字も読めず、本(聖書)もしらない庶民がカソリック寺院の
言いなりになるのは必然だろう。

その延長で免罪符などと言うインチキで庶民から税金を取り立て
それであのサンピエトロ寺院を立てたバチカンに対し、
宗教改革が起こるのは当たり前だった。しかしそのきっかけは、
庶民が自分で聖書を読む機会を得たこと。

そこし後、スエーデンではグスタフ一世によるプロテスタントへの改宗が断行されるが、
ここでも庶民が自分で聖書を読むようなったのが大きかったとされる

この時代に先駆け、書物を保護し、庶民にそれを広めたクロムウェルは、
バノンが、インターネットのブレイバートとSNSで
守旧派の主要リベラルメデイアに対抗し、最終的にトランプを勝利に導いたことと重なる。

いずれにしても、
略100%カソリックのイタリア・フランス・スペインと、
30%がカソリックで30%がプロテスタントのドイツ。
彼ら中心にしたユーロ圏のリベラル勢力は、
マクロン勝利で図に乗りすぎた感。

このイタリアのベイルアウトは、
選挙で沈静化したはずのオランダ。
純粋プロテスタントのフィンランド。
そして、何より30%のドイツ人の怒りを買うと予想する

2017年5月27日土曜日

トランプの楽しみ方

                                             2003年のドキュメンタリーBorn richから
                                       
https://www.youtube.com/watch?v=8o46HH-TfNY


5番街をダデイといっしょに歩いていて、
ちょうどトランプタワーの前にさしかかった時でした。
自分たちが住むビルの前に、一人のホームレスが座っていました。

あの頃私は9歳か10歳ぐらいだったと思います。
両親は離婚問題を抱えて大変な時でした。

すると突然ダデイはホームレスの男性を指差して言いました。
「彼は僕より8ビリオン(8000億円)も金持ちなんだ、、」

最初ダデイが何を言っているのかわかりませんでした。
でもそれは、当時ダデイは、とんでもない借金を抱えていたということでした。
いろいろありましたが、あの苦境を乗り切った両親を、私は尊敬しています。


http://www.cnn.com/2016/07/10/opinions/donald-trump-biography-michael-dantonio/index.html


この頃のトランプは、公表だけで会社で4ビリオン(4000億円)の負債。
もしイバンカだけに心の内を見せたなら、本当はもっとあったのだろう。
問題は個人で980ミリオン(1000億円)の債務保証をしていたことだった。

NYの72の銀行からは全て限界まで借りていた。
彼らが一堂に集まった会議で、債券団を代表した弁護士が、
後に「ザ トランプモーメント」だったと言うシーンが起こる。

債権団の銀行はトランプ側が提示した5カ年債務返済計画を拒否。
プラザホテルの抵当権など、ぶ厚い書類の束をトランプに突き付けた。

するとトランプは休憩を申し出ておもむろに席を立つと、
しばらくして大きなダンボール箱二つを抱えたスタッフといっしょに戻って来た。

そして交渉がどうなるかわからない状況で、
「皆さん今日はお集まりいただきどうもありがとう」
「私は皆さんのご協力に感謝します、、」と切り出した。

そのまま「THE ART OF THE DEAL」にサインをし、
一人一人に手渡したという。

あっけに取られる債権団。
真にトランプの真骨頂だが、
債権団はトランプを殺すのではなく(トランプが個人破産を選ぶ)
セールスマンとしてのトランプの才能を活かす道を選択した。、、



紹介した二つのビデオ。
前者の「Born Rich」はトランプというキャラクターに興味をもつきっかけとなり、
後者は、大統領選でトランプが勝つだろうという予想を確固たるものにした。

この苦境の後、トランプは会社としてタージマハールを倒産させ、
多くの人に多大な迷惑をかけた。

そして90年代の苦境を乗り切ったあとも、
2001年に着工したシカゴのトランプタワーでは
完成した2008年にリーマンショックが起きたことで、
段階的に支払っていた建設費の一部(ドイツ銀行への300億円分)を
あえて拒んだという。(大統領選挙でヒラリー陣営の調査資料)


恐らく彼に失うものは無い。
ただトランプが苦境を生き残ったのは、
彼がアメリカで生まれたからだ。

彼が他人に押し付けた負債は
偉大なアメリカにお金が集まることで癒された。
その意味で、彼はアメリカに感謝しているのは事実だろう。
偉大なアメリカを取り戻すとはそういうことだ。

トランプが今の逆風どう乗り越えるか。
楽しみだ。







2017年5月19日金曜日

成長が幸せだった頃

NHK朝ドラ「ひよっこ」(スポーツ報知から引用)




今放送中の朝ドラ、共感したのは向島電気の設定。
自分が初めて東京に出て、東京の雰囲気を味わったのが、
墨田区京島だった。

週末は中華料理店の二階に寝泊りし
出前で向島警察署に出入りしていた。
下町の情感。そして疲れた体を癒した銭湯。
なつかしい。

ドラマでは女の子の演技がしっかりしている。
脚本は、戦後の日本の経済成長の足音が、
人間社会の幸せの足音と歩調があっている。

舞台となった1964年生まれの自分が、
高校を卒業し、東京に出たころは、
日本経済は輸出主導から金融経済へ。
そして内需拡大に向かっていた。
そして後に、「バブル」と言わた時代が来た。

この時代を知るジェネXとして、今何が出来るか。
いろいろメッセージはある。リーマンショックの前から、
経済成長と幸福感がずれ始めた時代を目の当たりにした。
バブルが忘れられない熟年証券マンの3万円説。
それよりも、若い人は、現状をしっかり押さえることが重要だと思う。
日銀頼みでいずれ朽ちていく中高年とは裏腹に、
次のイノベーションは若い世代にかかっている。

(注)墨田区京島3丁目の中華料理「美味済」
   此処の海老焼きそばは絶品
https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13061928/

2017年4月27日木曜日

気楽なツイッター


日本ハムは10連敗らしい。
大谷選手の故障がここまで影響するのか。

大谷選手中心のマネジメントをしてきた栗山監督。
才能ある人だと思っているので、それならそれで、
巻き返しが楽しみだ。

いずれにしても、一人に負荷がかかる反動は大きい。
安倍政権後の自民党はどうするのかな。

そういえば、本音を口にした大臣が辞任した。
政治家は絶対に本音をいってはいけないのは、
選挙が基本の民主主義システムなら宿命。

反応をみながら瞬時に本音すらも操れるのは、
恐らくトランプぐらいだろう。

影響力もなく、
公人でもない自分には、
最近はツイッターが便利。

興味のある方だけどうぞ。

ご参考 https://twitter.com/OsafumiT

2017年4月18日火曜日

地政学の現象と裏側、、レターから


The Atlantic より

以下はレターからの抜粋。


From: Osafumi Takizawa
Sent: Tuesday, April 11, 2017 3:57 PM
To: Osafumi Takizawa
Subject: FW: Takizawaレター <地政学の現象と裏側>
直近ではトランプによるシリア空爆。
さらには北朝鮮への軍事侵攻の可能性。
皆が地政学リスクというが言葉を発し、
専門家はいろいろ解説する。
だが、個人的には現象面だけでは、
本当の主役は見えないと思う。

そこでここでは独自に別の解説をしたい。
まず第二次世界大戦終了後まで遡ると、
そこからの世界の大きな対立軸は以下の二つだった。

1)米ソ超大国のイデオロギーの対立。
2)中東の宗教対立。

朝鮮、インドシナ、ベトナムのそれぞれの戦争は1)の延長。
2)はパレスチナをめぐるイスラエル対アラブの構図が
レーガンの頃にはアラブ内の宗教対立へ変化した。

そのきっかけが、
イスラエルと米国が暗躍したイランイラク戦争だったことには、
異論はないと思う。

当時イラン革命で米国はイランと敵対状態となったが、
共和党レーガン政権は、イラクのフセインをそそのかし、
イラン攻撃を決断させる一方、裏では米国議会を騙し、
極秘で敵のイランに武器を売り、その資金で、
南米反左翼ゲリラを支援した(イラン・コントラ事件へ)

一方イスラエルはこの時はイランを援護した。
イラン革命直後のイランは基盤が弱く、
イスラエルがイランに武器を供給することで、
フセインへの反撃が可能になった。

一見米国とイスラエルは、
それぞれ敵対する別の国を支援したことになるが、
イスラエルがイランへ売った武器も、アメリカがイスラエルに売った物。
つまり、イランイラク戦争は、アメリカの武器で双方が戦った。

そして一番重要だったのは、
イランが頑張ってフセインを東側にひきつけている限り、
西ではパレスチナを応援するアラブ勢によるイスラエル包囲網は不完全だったこと。
これはイスラエルの窮地をすくった。

この時、アメリカとイスラエルの策略にのり、
アラブによるイスラエル包囲網を放棄したフセインを、
後にアラブ最大のオオバカ者と非難したのがビンラデインだ。

ところがブッシュはフセインをそのビンラデインと結びつけ、
最後は大量破壊兵器の存在と言う嘘をでっち上げた。
それを疑わなかった多くの人。多分今もそのままだと思う。

いずれにしても、この時の包囲網の失敗を最後に、
冷戦後のアメリカの一国支配が完成すると、
アラブのスンニ派の王族のイスラエルへの敵対行動は殆ど消滅した。
そしてそこからは、テロの主役も、パレスチナのアラファトから、
アルカイーダのビンラデインへ引き継がれた。

そんななか、イスラエルの敵として残ったのがシーア派勢力だ。
ヒズボラの後ろのシリア。その後ろのイラン。
イランは孤立していた北朝鮮と核開発でつながり、
台頭する中国と復活を狙うプーチンのロシアは
それぞれ北朝鮮とイランの後ろにやんわりと構えた。

そして今、皆が地政学リスクとよんでいる現象は、
個人的には、米中露の大国を間で暗躍するイスラエルが、
アメリカを操りながら、地球上で最後の敵となったイランを
追い詰める前座を見ているようなものだと考えている。

前述のように、80年代から90年代初頭、
イスラエル強硬派と組みしたレーガン外交の子分たち。
彼らはイラク戦争ではネオコンと結託しブッシュを支えたが、
今は国務長官のテイラーソンまで懐柔に成功した。(エリオットエイブラム氏)

一方冷戦後のクリントン時代に勢力を拡大したのが
穏健派ユダヤ社会のグローバリストたち。
世界に拡散する彼らは、欧米の殆どのリベラル系メデイアを支配し、
今の世論の中心的存在だ。

トランプはこの二つの勢力から攻めたてられ
添付の挿絵のひび割れの中に、バノンらが
落ちる寸前になっている。

そういう中では、今の地政学リスクとやらを
米中露の大国を軸に騒いでも本質は見えない。
なぜなら、ブーマー世代の指導者が(トランプ 習金平 プーチン)
今の段階でガチンコ勝負をすることは考えられないから。

それよりも、トランプはシリア空爆で
中国とロシアにプレッシャーをかけたことになる。
プレッシャーとは、ロシアにはアサドを見捨てさせること。
そして中国には、中国が自分で北朝鮮を攻めさせること。

実行されれば、
イランは核開発を協調した北朝鮮と、
大国ロシアの協力の二つを一度に失う。
仕掛けているのが誰かは言うまでない。
(イバンカはバノンよりおそろしい)

いずれにしても、
そうなると、イランはどのような反撃に出るか。
実はここが、今の地政学リスクと市場との関係では最大のポイントだと思う。
それは次号のレターでサイバーテロを中心に触れる。


< ナイトロゼウス (Nitro Zeus) が発動するとき >
イスラエルとイランの地政学リスクを押さえるため、
必死だったのがオバマ大統領だった。
以下はNYタイムスと2016年のドキュメンタリー
Zero days からの要約。
(参考)
https://www.youtube.com/watch?v=Yc7Tk3mwM38
http://www.nytimes.com/2012/06/01/world/middleeast/obama-ordered-wave-of-cyberattacks-against-iran.html

2008年、オバマがブッシュから引きついだ極秘プロジェクトは二つ。
一つはパキスタンのドローン作戦。
そしてもう一つが、コードネーム ”オリンピックゲーム”
イランの核施設への極秘サイバー攻撃だった。

事の始まりは2006年。フセインが死んだ後、
カダフィーは英米に服従した。
だがイランは核施設構築を急いだ。

この頃アフマネネジャド(イラン大統領)は
”イスラエルを地図から消す”などと発言。
ネタニヤフはイランの核施設空爆を主張。
ブッシュ政権は戦線がイラクからイランまで拡大することを恐れ
イスラエルをなだめた。(チェイニーだけが空爆に賛成した)

この時CIAとイスラエル当局がブッシュに進言したのが新手のサイバー攻撃。
NSAスタッフがウイルスの開発を担当した。(後にスノーデンによって様々なことが確認された)
このウイルスは感染後に自分で進化するウイルスのstuxnetだ。

米国はカダフィーが引き渡したパキスタンのカーン博士の基本構造を元に
同じ構造のイランの核施設のモデルを作り、stuxnetの実験を繰りかえした。
そして実験が成功すると、ブッシュは実行に移した。

ウイルスは核施設の内部破壊に成功。
稼動しなくなり、イランは原因究明にやっきなった。
そしてブッシュから作戦を引きついたオバマは
イスラエルがイランを空爆すれば、
関係諸国が巻き込まれることをブッシュよりを恐れたという。
そこで、このサイバー作戦を強化した。
ところが2010年に予期せぬ事態になる。

本来目標核施設の内部にとどまるように設計されていたウイルスが
外部に逃げたのだ。原因はアメリカの承諾なしに、
イスラエルがウイルスのコードを書き換えたからだった。(米国はそう判断した)

パネッタから緊急報告を受けたオバマとバイデンは、
イスラエルに対し、烈火のごとく激昂したという。
そしてウイルスがベルラーシで発見されると、
ロシアと米国のセキュリテイー会社はそのオリジナルを追跡。
(カスペルスキー社とシマンテック社)
最終的には、なんと米国とイスラエルが関わっていることを突き止めた。

NYTIEMSがソレをすっぱ抜ぬき、
記事を読んだオバマは今度は内部リークに激昂。
あの穏健なオバマが、NSAの職員全員を嘘発見器にかけ、
最終的には、作戦の責任者の一人、カートライト副参謀長をクビした。
更に禁固刑まで課した。

当初イランは施設が壊れた理由がわからなかった。
(アフマネネジャド大統領は担当者二人をクビにした)
だがイスラエルと米国のサイバーテロであるこを確信すると、すかさず報復に出た。
サイバー兵士を募り、2013年にはサウジのアラムコの石油施設と米国の銀行に
サイバー攻撃を仕掛けた。

自国の科学者を殺された上、研究施設を破壊されたのだから
イランの怒りは本物だ。現在ではイランは自国内に世界最大クラスの
サイバーウイルス研究所を持っている。

このイランを相手に、弱腰とさんざん批判されながら
オバマ政権はなんとか歴史的な核開発合意に至った。
しかしイスラエルのオバマへの反発は激しく、
呼応するように、ヒラリーやジェブブッシュからの批判も高まった。

今この状態をひきついたのがトランプ政権。
結果が以下の添付の記事

https://www.theatlantic.com/magazine/archive/2017/05/the-brilliant-incoherence-of-trumps-foreign-policy/521430/?utm_source=atltw

シリアへの空爆などは序の口である。
そんななかで、本日は嫌なニュースが飛び込んできた。
あのアフマネネジャドが、大統領選挙に再び挑戦するというのだ。
万が一にも彼が大統領になれば、金生恩が消えても
4thターニングの景色は何も変わらない。

https://www.bloomberg.com/politics/articles/2017-04-12/ahmadinejad-stirs-up-iran-presidential-race-with-surprise-bid?cmpid=socialflow-twitter-business&utm_content=business&utm_campaign=socialflow-organic&utm_source=twitter&utm_medium=social


Stuxnetウイルスを生み出したオペレーション” オリンピックゲーム”は
イランの特定の各施設をターゲットにした局所的作戦だったが、
米国はイラン以外の仮想敵国もふくめた「綜合的サイバー攻撃」
コードネーム「ナイトロ・ゼウス」を既に構築しているという。

添付のドキュメンタリー映画「Zero days]は、
最後、”オリンピックゲーム”や”ナイトロゼウス”に関わった人々が、
勇気を持ってインタビューに答えたことを称えている。

彼らは自分たちが生み出した物を恐れているが、
ドキュメンタリーの公開が米国ではななくドイツだったこと、
そして公開がオバマ政権末期を狙ったことは、(オバマは何も出来ない)
このドキュメンタリーの価値をものがたっている。

いずれにしても。ナイトロゼウスは
発動すれば、敵国の心臓部を瞬時に停止させる事が可能だという。
だが、後から米国が報復される可能性が高まる。
つまり核の応酬と同じリスク。

トランプは、「ナイトロゼウス」をどう使うのだろう。