ゴゴジャンTakizawa レター

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ビックピクチャーとマーケットのメカニズムは車の両輪

2016年10月27日木曜日

戦後体制のデフォルト

                                                   
                                                     (写真はロイターから引用)
         


NAFTAはThe North American "Free" Trade Agreement
TPPはTrans-Pacific Partnership (Trade Agreement)

そもそもTPPには「自由貿易」という言葉は入っていない。
ところが、なぜか日本では、TPPを環太平洋”自由貿易協定”などとよんでいる。
本当に自由貿易なら、あんな分厚い協定にはならないだろう、、。

file:///C:/Users/Taki/Downloads/Agrio_20160419%2528Takizawa%2529%20(4).pdf

一部のアメリカ人はNAFTAで懲りた。
そして今、トランプが主張するのは戦後体制のリセット(デフォルト)。
彼はビジネスで、リセット(デフォルト)を何度も利用した男だ。

アメリカは、アジアと欧州の戦争を終わらせた。
具体的には、二つの地域で領土拡大した日本とドイツをやっつけること。
その後、経済でアメリカが敷いたブレトンウッズ体制(IMF 世銀を含む)は
それなりにワークしてきた。だがさすがに限界が来た。

そろそろアメリカ一国が全てを負担するような体制は終わらせたい。
だから一旦リセット。
トランプは正直なので、そのままいう。

でもそのまま言われると、
米国が敷いた戦後体制で、一番潤った日本は戸惑う。
よって大半の日本人は、
(大統領に)トランプなんてありえない、
今の路線のまま、ヒラリーがなるはずだとしか思えない。

でもヒラリーを取り巻くグローバリストは、
同じようにリセットを考えている。
だが、彼らはトランプにくれべ正直ではない。
みんな優秀な弁護士だからだ。
だからそのまま言わない。
その一例がTPP。

つまり、トランプとヒラリーの違いは、
戦後体制のデフォルトをそのまま宣言するか。
宣言しないまま、気づかせないで、負担を肩代わりさせるかの違い。
本当はどっちが日本にはありがたいのか。

いい加減気づかないと、
フィリピン大統領には、
日本はいい国で好きだけど、
駆け引きでは「バカな国」だと思われるだろう、、



2016年10月23日日曜日

若い人の未来

   

 

 ヒラリーとトランプの最後の討論会のあと、
    日本では殆ど報道されない第三政党候補の一人、
     ジル・スタイン女史がこんなツイートをした。

Dr. Jill Stein  Jill Stein
Hillary Clinton's foreign policy is much scarier than Donald Trump's, who does not want to go to war with Russia.

 
 ヒラリーはWIKILEAKからいろいろ攻められている。
 だから彼女はWIKILEAKの背後にはロシアがいて、
 そのロシアとトランプはつながっている、、。
 という世論を造りたい。

 討論会では、ヒラリーはトランプをプーチンの操り人形とののしり、
 トランプはヒラリーのような頭の悪さでは、
 プーチンには勝てないとやり返した。 
 
 アメリカ人がどう感じるかはさておき、
 日頃平和を掲げているなら、NYタイムスこそが
 このジル・スタインの指摘をすべき。

 ところが、今のNYタイムスは、戦前の朝日新聞、
 そして自分達が犯したイラク戦争へ賛同という愚かさを、
 再び繰り返している。
 
 結果、幸運な時代を生きた世代の間違った判断で、
 酷い目にあうのは、いつもその次の世代の若者である、、

   http://toyokeizai.net/articles/-/141705

2016年10月12日水曜日

常識の塊とナレ死の流儀


       イラク戦争を支持し、今はヒラリー支持を鮮明するNYタイムス
          


今年の大河や朝ドラのNHKドラマ。

重要キャラの死を、ナレーションでさらっと解説するだけの演出があった。

時よりNHKのドラマ部門の先見性に驚かされる。死がタブーになった日本で、

その塊へ、隠れたメッセージとして意図的にやっているなら凄い。


そういえばフジTV出身の男性タレントが、

ブログで掲げた過激発言が非難を浴び、発言を撤回したというニュース。

普通に情けない。情けないのは撤回したこと。

メディアもビジネス、PVや評価には逆らえない。、

そこに身を置きながら、批判されるような内容を、覚悟も無く掲げる。

批判され、仕事が無くなったら撤回する。

こういうボーガスを観ると、読者だけで暮らしの手帳を育てた二人の凄さ。

今の時代、この二人に焦点を当てたのは、やはり先見性だったのだろうか。


一方アメリカではヒラリーの過去の批判をしない主要メディアの凋落。

本心ではヒラリーが好きでなくとも、トランプに大統領をやらせるわけにはいかない。

だからバイアスがかかっても赦される、、という常識派の感覚が窺える。


それなりの覚悟だが、自分は良い学校に行き、常識もあると考える人たちが、

イラク戦争前はブッシュ支持を表明した。まあ相場の塊と同じ、

最後は巨大になり間違える、、、


ヒラリーが勝ったら、そういう歴史が繰り返えされることに準備するのみだが、

間違いを繰りかえさないためには、どこかで、

自分のナレ死を受け入れることが必要になるだろう。







2016年10月5日水曜日

いちば(市場)の未来


          1993年、初めてシカゴに来た頃のCBOTの雰囲気



  1996年、取引ボリュームが増え、600億円をかけてフロアーを新しくした頃のCBOT

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          それから20年後、現在のCBOT(CME)の雰囲気



 日本では、魚のいちばが、築地から豊洲に移る、移らない、でもめている。

 いちばの人間として経験したのは、

 移っても、移らなくても、仲買人が要らなくなる時代は、

 直ぐそこまできているという感覚。

 金融はブロック・チェーン、 

 魚も産地から、直送でレストランや消費者へ届く時代が来るはず。