ゴゴジャンTakizawa レター

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ビックピクチャーとマーケットのメカニズムは車の両輪

2016年7月27日水曜日

テロがない国

 

少し前のNHK9時のニュース。
五輪情報の際、NHKのブラジル駐在のスタッフが
ブラジルでは、「過去テロはほとんど起きていない」といっていた。

確かにブラジルでテロの印象はない。
でもその理由は、個人的にははっきりしている。
今のブラジルでは凶悪な殺人が日常になりすぎている。
そこでは最早「テロの効果」などないからだ。
テロは、殺人が日常ではない平和な国で行うのが、
残念ながら、一番効果がある。

NHKも五輪を盛り上げたいのはわかる。
だがあまりにも無責任なコメントはしないほうがいい。
そういうことをしていると、日本国内でショッキングな事件は
これからも増えるだろう。

ショッキングな悲劇を減らすには、自分達が生きた戦後が、
戦争という下髭の反動の上髭だったことを認めることから始まる。

日本が認めなくとも、
世界は戦後の80年が終わろうとしている。

残念ながら、その最後の20年、冷戦終了後のユーフォリアを
日本だけが、いわゆる「失われた次代」のせいで、実感できなかった。
だから、その時代が終わろうとしていることも気づかない人が多い。
(ここが日本の特徴 )

一方で直ぐにあの下髭時代が再来することはないと思う。
だが上髭時代の平和ボケも終わらざるを得ない。
準備することと、終戦記念日に向けて、
反戦ドラマを流すことは違う。

今世界では、ミレニアルがリベラル化の先頭を走る。
だが、ISなど、世界中でテロ起こすのもミレニアル世代だ。
一部は先に凶暴化・過激化している。
この二面性を一人で背負うと、
今回日本で起きた悲劇になる。

4THターニングの著者の一人、ニール・ハウ氏は
グレートジェネレーションとミレニアルの共通点を主張する。
グレートジェネレーションは、最初から勇ましい印象だった事実はないという。

彼らが10代から20代前半だった1930年代は
デフレとともにアメリカの犯罪率は低下した
今のミレニアル同様に、グレートジェネレーションは若いとき、
ほとんどがリベラルだった。ところが、この世代は
その前の世代の決断で、過酷な運命に叩き込まれた。

日本では偶然?その時代の朝ドラが続いている。、
直前の(大正)デモクラシー謳歌から太平洋戦争。
主人公のおかれた環境の、突然の変化がよく出ている。

幸運にも、上髭時代を生きたブーマーや
我々ジェネレーションX。
親として当然だが、子供のミレニアル世代には
自分と同じ環境を残したい。

しかし、複雑なめぐり合わせの日本のミレニアルに
中途半端な甘い時代感覚を残してはいけないと思う。

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